叩けよ磨けよ ページ47
た「はぁ。荷物まとまらないなぁ。」
たしぎは盛大にため息を吐く。慣れ親しんだ本部の自室とも時期にお別れだ。たしぎもスモーカーの部下として東の海に行くのだ。すぐに出発する訳じゃない。だが数週間後には東の海にいるだろう。本部に慣れた生活も終わりを告げる。どことない寂しさが残る。
上司であるスモーカーも今頃は同じような荷物をまとめている頃だろう。準備は早めにしておく。海兵はどんな状況でも対応する柔軟性も大切だ。もし東の海への出発が早まる可能性も考えなければならない。
た「挨拶まわりもしなきゃ。」
たしぎは生真面目な女性だ。鍛錬も刀の手入れも欠かさない。眼鏡ごしの目は凛々しい。まだ弱い自分でも正義を掲げ貫く事を決意して、大好きな刀が悪事に使われない事を祈っている。刀は叩けば叩くほど強く硬くなる。刀は磨けば磨くほど鋭く鋭利になる。たしぎは刀のような女性だ。今はまだ叩き足りない。今はまだ磨き足りない。だがいつか全てを断ち切る刀になるだろう。彼女にはその素質があり才能もあるはずだ。
口から吐き出された煙はすぐに消えた。今日は風が強い。風は煙をかき消してしまう。煙の能力を持つスモーカーにとって風の強い日は良い日と言えない。
ク「なぁーに、ぼけーとしてんの？」
下から声をかけられる。寝転がってスモーカーを見上げるクザンだ。寝転がっている場所はクザンにとってのサボり場所の１つらしい。スモーカーがいる場所からは見えるが、声をかけられ無ければ気づかない。クザンが見つけた絶好のサボりスポットなのだ。
ス「そっちこそ何サボってんだ？」
ク「そんな怖い顔すんなよ。寝てただけだって。お前も、ちょっとこっちに来いよ！」
スモーカーは面倒だと思いつつクザンの隣に降りた。
スモーカーとクザンは年齢も階級も違う。だが悪友と言う言葉が似合う関係だ。だらけた正義と荒削りな正義。2人の正義は違うようで似ている。
ク「なぁスモーカー。ここ絶景だと思わねぇか？」
ス「絶景って海しか見えねぇじゃねぇか。」
ク「海を見て美しいと思えるのがモテる男だぞ？」
スモーカーが「どこ情報だ？」と聞くと「俺情報だ！」とクザンが答える。こんな馬鹿げた日常会話も時期に終わりだ。スモーカーは北の海に行くのだ。
ク「なぁスモーカー。お前単純だから…無鉄砲になるなよ？痛い目見るからな？」
クザンは冗談のように言った。スモーカー達の正義は海軍の中ですら生きづらい。それは悪友からの忠告。
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黄部屋の住人（188号室）(プロフ) - サタケさん» 返信ってこうやるんね？コメントに書き込んじゃったがな。改めてサタケ様！コメントありがとう！これからも頑張って書いてくけね！ (2019年10月26日 20時) (
レス) id: 7af9d455f8 (このIDを非表示/違反報告)
黄部屋の住人（188号室）(プロフ) - 素直にありがとうございます！ただ妄想の吐口に書いていたからコメントまで貰えると思いわんかったです。応援してくれてありがとう！作品が好きって言ってくれて嬉しいがな照れるがな。 (2019年10月26日 20時) (レス) id: 7af9d455f8 (このIDを非表示/違反報告)
サタケ(プロフ) - 初めてコメントします。貴方の作品すごく好きです！主人公の設定がもろ好みです！これからも応援したいです！ (2019年10月26日 18時) (レス) id: d959334d8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黄部屋の住人（188号室） | 作成日時：2019年9月18日 23時
