2-5 審神者友達と××××との過去 ページ13
私は学業にも励みながら、審神者をやっていた。
そんなある日、××××から、呼び出される。
「Aは、今、審神者としての仕事も学業も頑張っているよね。」
「う、うん、そうだよ！けど、どうして急に呼び出したの？
私、今から本丸に戻って、やらないといけない事があるんだけど…」
「A、その必要はないよ。私がAの本丸の面倒を見るから。
Aは、学業に専念して？両立は大変だよ。」
自分の本丸を管理しつつ、学業に励むのは確かに大変だった。
審神者は、楽しいことも多かったが、提出資料なども多かったので、
本丸を任せることにした。
「えー…じゃあ、お願いするね〜」
あの時は私を思って言ってくれたのだと思っていたが、実際は全然違った。
あの時の私の選択は安易だった。
簡単に頼むべきではなかったのだ。
そして、私の心の崩壊は訪れた。
『え、演練でAの本丸見たけど、どうしたの？
みんな、重症だったけど…手入れしてないの？』
突然仲のいい友達にそう言われ私は戸惑った。
「そんな…何かの間違いじゃない？」
××××がそんなことするはずない。
私はそう信じて自分の本丸に向かった。
「え…？そんな…嘘でしょ…？」
本丸の門を開けると、昔の風景と比べ、辺りは一変していた。
狂った××××によって、初期刀の゛加州清光゛以外、全振り破壊されていた。
「ああ、A来てたんだ。聞いてよ。
初期刀ってどんなに痛めつけても破壊できないんだね。」
彼女は、顔に着いた返り血を手の甲で拭い、微笑む。
普段、紅い瞳をしている彼女の目からは、全てを狂わせるような蒼い光が放たれていた。
「信じてたのに…」
私が呟いた言葉は彼女には多分、届いていないんだろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 37人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柊 蒼葉 | 作成日時：2018年3月26日 21時
