還る場所。 (ページ14)

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連れてこられたのは屋外のプール。
丁度人が出払ったのか音楽は静かなものでチカチカと光るライトもない。プールサイドの椅子に寝転がる人物に近づいて自己紹介をする。

「ふーん？アンタがチシヤが見つけたっちゅーAか。」
「宜しく？」
「かったいのぉ、ウチはクイナや、得意ジャンルは♣や。Aの得意なゲームはなんなん？」

そう言うクイナの口元には禁煙パイポをくわえている。禁煙しているのかそれともお気に入りのタバコがコンビニのどこにもなかったかのどちらかだろう。

「なんや、自分の得意なゲームも分からんのかいな。」
「どのゲームも死に物狂いでやってたから得意だとか考えたこともなかったの。」

Aは今までの参加したゲームでどれが得意だったか考えてみたがやはりこれと言って得意なものはなさそうだった。
それより気になることがあった。

「なんでクイナはチシヤとつるんでるの？利害の一致？」
「…ははーん、わかったで、チシヤがAを連れてきた理由。」
「？」

ニヤニヤとクイナはAとチシヤを見比べては頷いたりしている。

「あんたら似たもの同士やな！」

漫画ならカッカッカッと笑っている描写がお似合いだろう。クイナはそんな笑い方をするとチシヤの肩を叩き「寝るわ！」と言って帰ってしまった。

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