検索窓
今日:1 hit、昨日:17 hit、合計:96,368 hit

2-10 ページ3

先生の後をAはさくらと唯月と追う。
二人とも頭を打っていたことに気づいてくれてたのか手を貸してくれた。

「A大丈夫?よく鉄パイプもったやつに後ろからとはいえ突っ込んでいけるね。」
「隼人にはもうそういう事して欲しくなかったから。」
「何あんたら仲良いの?」
「…うん。訳あって兄弟の面倒見てるってだけの間柄だと思う。」

なにそれと少し面白そうな顔をして体を支える唯月の腕に力が入ったのがわかった。
美術室ではやはり残りの男子生徒が準備室に入ろうとしてたようだ。しかし入る手前でなにか起きたのか、そのまま先生に追い詰められていた。

「言ったはずだぞ。俺はこの日のためにすごしてきた。」

先生の声は低くそれが怒っていることはわかる。持っていた鉄パイプでそのまま近くにあった美術道具を破壊した。その場にいた生徒は逃げ出したいほどの恐怖感に煽られているはずだ。先生は一旦息を吸い心を落ち着かせると次なにかアクションを起こしたらペナルティだと言い聞かせるように声のトーンを落としていった。

情けない声をだして這うように先生の横を通り過ぎ教室に戻る男子生徒。これで当分は歯向かうことをやめたのではないだろうか。
先生は振り向きもせず準備室に入ろうとした時、さくらが先生を呼び止めた。

「あの!Aが頭を打ったみたいなので氷貰えませんか?」
「わかった。動かない方がいいだろうからAを準備室の中まで連れてこい。」

二人に支えられながら準備室に入る。一言お礼だけをいいさくらと唯月が部屋を出ると先生はカギをかけた。

「全く...どいつもこいつも、無茶ばっかりしやがる。」
「すみません。」
「15時までここにいてもいい。それまで大人しく寝るんだ。」

氷枕を貰うとソファに寝かされ頭を一度撫でられた。そのまま先生は自分の頭から出ている血を乱雑に拭き取り包帯でグルグルと巻いているところでAの意識は途切れた。

2-11→←2-9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (53 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
168人がお気に入り
設定タグ:3年A組 , 柊一颯 , 菅田将暉   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ただのオタク。(プロフ) - 続き読みたいです!頑張ってください (2020年9月23日 20時) (レス) id: 68c4d6e970 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆたま(プロフ) - natsumiairaさん» 私自身死ネタは辛かったので共感して頂けて嬉しいです(^-^)!ありがとうございます! (2020年7月19日 5時) (レス) id: d6938669f9 (このIDを非表示/違反報告)
natsumiaira(プロフ) - さくらさん» 柊先生の救済ルート本当にありがとうございます(^ ^)ずっと救済されるお話を探していたのですが、全くなく…(T . T)こちらのお話と出会えて感激しております!これからも応援してます♪ (2020年7月18日 23時) (レス) id: 6eaf9f081c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆたま(プロフ) - さくらさん» ありそうでなかった救済ルートです(^-^)ありがとうございます!がんばります! (2020年7月13日 1時) (レス) id: d6938669f9 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 初コメ失礼します!柊一颯救済ルー!嬉しいです!更新頑張ってください応援しています!あと、Twitterをフォローさせて頂きました!! (2020年7月12日 15時) (レス) id: af1bba7450 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆゆたま | 作成日時:2020年6月29日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。