【ヒロアカ】王臣紋は未だ消えない【べるぜバブ】 (ページ4)

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ep.4 ページ4

第2種目『握力』

　神崎一、姫川竜也

　共に握力計が崩壊し『測定不能』

　第3種目『走り幅跳び』

　神崎一

　空中を蹴るように飛び続け、限界が分からなかったため『測定不能(∞)』

　姫川竜也

　同じく空中から落ちることがなさそうだったので『測定不能(∞)』

　第4種目『反復横飛び』

　神崎一、姫川竜也共に動いてる姿を見ることができず『測定不能』

　第5種目『ソフトボール投げ』

「このままだと緑谷くんはまずいぞ…」
「あたりめーだろ！無個性の雑魚だぞ！」
「…じゃ、一般はそんな簡単な実技試験だったんだな」
「みてーだな。…ったく、俺達ゃあんな苦労したのによ…」

　姫川が腕を組み、ため息を吐きながらいうと、今度は神崎が返すように言った。
　それを聞いた麗日が、どういうこと、と訊こうとした瞬間、何かの破裂するような音が響いた。

　ーーー緑谷、だ。

「先生…っ、まだ、やれます…っ！」

　そう涙目で握りこむ指の、人指し指が青紫に腫れていた。とても、痛そうに。

　それを見た爆豪がまた怒りだし、緑谷の方へ手の平を爆発させながら近づいていく。それを、相澤が止めた。

　爆豪の番になりボールを投げたが、最初ほどの距離は飛ばなかった。

「じゃ、姫川」

　相澤が声をかけたが、姫川はボールをさわろうとすらしない。

「…おい、姫川」
「俺やる意味あんのかよ」
「……なんでだ」
「あんたなら俺の個性知ってんだろ。…やるだけ無駄だ。永遠に飛び続けるぜ？」
「…まぁ、そうか。お前の個性じゃ見ることも難しいからな」
「ドーモ」

　にやりと嗤う姫川にため息をつく相澤。神崎はイラついたような顔をして、また舌打ちをしていた。

「あ、あの、相澤先生！お言葉ですが何故姫川くんは不用なのですか!?」
「あー…個性のせいだな。姫川の個性じゃボールは永遠に飛び続けることもできるが、視認が難しい…。だからやるだけ時間の無駄だ」
「な、なるほど…？」

　姫川の個性、と言うのは何か分からなかったが、とりあえず今までの成績をみればそういったことだってできる気がする、と飯田は質問をするのをやめた。

「それじゃ、神崎」
「へーい」

　神崎は測定用のボールを受けとると、肩を回し息を吐いた。

「っらぁぁぁあ！！」

　そして、ボールを斜め上に向けて投げる。
　ボールはものすごい勢いで空へ向かい、雲を切り、落ちてくることはなかった。
記録は、∞。