27名様 ページ27
「まあまあ、国木田君」
太宰さんは
冷静に
止めに入った。
「君がやると情報収集が尋問になる。
社長にいつも云われてるじゃないか。」
尋問!?
警察のやることじゃん!?
「.......ふん」
「それで?」
と太宰さんは敦さんのそばにより
敦さんの話を聞くことにした.......
否、敦さんが虎について話すことにした。
「うちの孤児院は、あの虎にぶっ壊されたんです」
「畑も荒らされ、倉も吹き飛ばされて.......
死人こそ出なかったけど、貧乏孤児院がそれで
立ち行かなくなって
口減らしに追い出された。」
《お前が───お前の所為だ。この穀潰し─》
「な、何故です
僕は何も───」
《この院に穀潰しは要らぬ、否
天下のどこにもお前の居場所はありはせん──》
《この世の邪魔だ───
皆の邪魔ゆえ疾く消えよこの世から
消え失せるがいい》
「.............」
あの時.......数時間前敦さんと会った時と
同じ話を聞いた.......敦さん曰く
地獄の様な場所だったと.......
机の上にある
湯のみから
暖かい湯気がゆっくり登っていった....
「そりゃ
災難だったね」
先に口を開いたのは太宰さんからだった....
でも、すぐに国木田先生が
情もないように仕事の話をした。
「それで小僧
『殺されかけた』と云うのは?」
私はただ
座っているだけになった.......
「あの人喰い虎───
孤児院で畑の大根食ってりゃいいのに
ここまで僕を追いかけてきたんだ!」
敦さん曰く
孤児院を出てから
鶴見川当たりをフラフラしてた時
ふと鏡に写った自分を見た瞬間
一緒に
虎の目も見えたらしい
「あいつ
僕を追って街まで降りてきたんだ!!
空腹で頭は朦朧とするし
どこをどう逃げたのか.......」
頭を抱え、絶望すん前の敦さん....
「それ、いつの話?」
「院を出たのが2週間前
川であいつを見たのが───4日前」
「確かに、虎の被害は2週間前からこっちに集中している
それに、4日前に鶴見川で虎の目撃証言もある。」
「あ、私もつい最近聞きました。」
「え!?大丈夫だったかい!」
「いや、目撃と言うよりも、
『虎が出たぞ!!』って言う声を聞いただけで、目撃はしてないです。」
「それはどこら辺だった。A」
「いや、バイト帰りで疲れきっていたので場所って言う場所は分かりません.......これでも、まだ地区も覚えてないし.......」
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麗(プロフ) - 同じく34ページの下記の後ですが、 推しに ではなく 押し ではないでしょうか? (2021年5月24日 15時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 34ページ クソ男子を任したいんです 負かしたい ではないでしょうか? (2021年5月24日 15時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 33ページ e とありますが え ではないのでしょうか? (2021年5月24日 15時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
照(プロフ) - misteriascatさん教えて下さりありがとうございます。すぐに直してきました。気づいてくれてありがとうございました。 (2020年9月11日 23時) (レス) id: ded7f4dd14 (このIDを非表示/違反報告)
misteriascat(プロフ) - 初のコメントなんですけど、43名様のあとが44ではなく45名様になっていますよ。 (2020年9月11日 23時) (レス) id: f450a482f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:照 | 作成日時:2020年5月21日 22時