すとぷりの７人目はミステリアスイケメン 【２】

９２話目 ページ46

ASide

僕は僕を殴りかかってきた奴から逃げていた。


わけではない。

人気のない所に奴をおびき出し、そのままバトルに持ち込もうとしていた。


まぁ、こう見えて僕、ケンカは強いんだから！

昔、不良をやってなくもなかったし…

懐かしいなぁ、歌い手活動始めながら遊んでたの。

てか、そんな僕の昔話はどうでもいい。

ボッコボコにしてやって、誰の命令で来たのか吐かせてやる！


奴、体は大きいけど、不意打ちのパンチをかわせるくらい動きは鈍い。

まぁ、そもそもスピードピカイチの僕に勝てるわけないんだよね。

パワーは圧倒的向こうの方が強そうだけど。


僕は奴と向かい合って戦闘態勢に入った。

よし、久しぶりに一暴れしますか。

そう思った矢先、ななの声が聞こえてきた。


ななもり「A、ストップ。」

走って来たのだろう、肩で大きく息をしながら僕に近寄ってくるなな。

後ろからはジェルとさとみもついてくる。

A「なんで来たの？ここからが面白いところなのに。」

さとみ「だからだろうが。面白くなんかねーっつの。」

ジェル「ホンマに、目を離すとすぐ危ないことする。」

ななもり「ほら、帰るよ。」

A「いやいや、まだコイツが誰かもわかってないじゃんか！」

ななもり「わがまま言わないの。ほら、莉犬くんも心配してたよ。」

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