５９話目 ページ12
莉犬Side
A「正直僕はこれからどうしたらいいかわからない。本当にこの世界に戻ってきて良かったのかすらわからない。」
Aはたまに、俺たちがもどかしくなるくらい自分のことを否定する。
A「自分の欲望のままに社長の座を投げ捨てて、戻ってきたはいいけど、スターが本当に僕を待ってたかもわからないし。」
Aは自分の頭を抱え込んだ。
…え？泣いてる？
Aは目から涙をこぼしていた。
今まで俺らに弱音も吐かなかった奴が、泣いてる？
Aの目から涙が溢れて大きな粒になってとめどなく流れてる。
A「僕ってさ、本当に必要だった？僕が生きてる理由って何？……もう、わからないよ。」
すると今まで黙っていたさとちゃんが動き出した。
すごい勢いでAの胸ぐらを掴んだんだ。
ななもり「ちょ、さとみくん！」
さとみ「俺さぁ、グズグズしてる奴、嫌いなんだよね。」
そのセリフは、俺たち７人は皆知ってるセリフだった。
さとみ「お前がいなきゃすとぷりじゃねーんだよ。お前が生きてる理由は、俺らなんだよ。」
Aはハイライトのない目でさとみくんを見つめる。
何もかもに絶望した目だった。
逆にさとみくんは真剣にAを見据えながら涙を流していた。
さとみ「いい加減にしろ。お前はスゲー奴なんだよ。自分で作詞作曲、MIXまでできて、カワイイイラストも描けるしさ、その年でいろんなこと経験してきてさ、ホントスゲーと思ってる。」
さとみくんは泣きながらAに話しかける。
さとみ「なんでも一人でやっちまうしさ。だから、お前は人を頼るっていうことを知らねーんじゃねーの？３年前にも言ったけどさぁ、俺は最年長、お前は最年少なんだよ。少しくらい俺を頼れよ。…相方なんだからさ！」
A「……じゃあ聞くけどさ、お前らが言ってる通り、俺がお前らを頼ったところで、お前らは俺の何になるんだよ？」
Aくんの一人称が俺になった…。
そして、いつものグレーの瞳はもう真っ黒だった。
この瞳を見るのは２回目だ。
A「お前らになんか言ったところでこれは俺の問題なんだよ！どうにもなんねーだろ…。」
最後の方はもう消えそうなくらい小さな声だった。
A「……素直じゃなくてゴメンね。せっかく手を差し伸べてくれてるのに、ゴメンね。けどさ、僕は所詮、偽善者だ。」
え？偽善者？
A「ゴメン。」
それだけ言ってAはさとみくんを押し退けて部屋から出てった。
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猫築かなめ - えっと、「ころんの弟は、天才ダンサーでした」は、消してしまったんですか？ (2020年11月15日 21時) (
レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
藍乃(プロフ) - あの、思ったんですけど、理性のベールを脱ぎ捨てるのはGoGo crazyじゃないですかね…？？ (2020年6月20日 16時) (レス) id: 5ba2df906e (このIDを非表示/違反報告)
RUNA - いつも応援してます！リクエストします！学パロがみたいです！不良物語とか……お願いします！ (2020年6月20日 15時) (レス) id: 748c2317a6 (このIDを非表示/違反報告)
眠ぅぅぅぅぅぃぃぃぃぃぃぃぃ - 凄く面白いです！更新頑張ってください！ (2020年5月30日 1時) (レス) id: 9dc0f40c03 (このIDを非表示/違反報告)
悠 - 続編おめでとうございます！これからも頑張ってください！ (2020年5月29日 18時) (レス) id: 6bf186c507 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白猫 | 作成日時：2020年5月27日 8時
