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75話 ページ25
そう言えば、バンさんと約束の日かな。
ユキ「この前の飲み物どこで買ったの?」
貴方「えっ?」
ユキ「気に入ったから」
貴方「あ、あぁ、また買ってきましょうか?」
ユキ「ううん、今回は僕もついて行こうかなって思ってて」
貴方「えっと……」
あそこに行ったらバンさんに会っちゃう……
私は意を決してその場から逃げるように走り出した。
ユキ「え、ちょっと、待ってよ」
ユキさんは遅れて私を追ってきた。
貴方「はぁはぁはぁ」
ユキ「ちょっと、待ってよ、なんで逃げるの?」
貴方「すみません、どうしても、言えないことなんです」
目を瞑って走っていたら足を滑らせて近くの草むらに滑り落ちた。
貴方「キャッ……っ!………」
そのまま、意識が暗闇に落ちていった。
ーーーーーーーーーーー
僕は細心の注意を払いながらゆっくりとその場に降りていった。
その場に降りて僕は彼女を抱き起こした。
ユキ「しっかりして、目を開けて」
貴方「………」
声をかけても頭を強く打ったのか反応を示してくれない。
ユキ「しっかりして!目を開けるんだ!ミレー!ミレーってば」
強く揺さぶっても何も反応しない。
彼女を抱き抱えて宮殿までの道を走った。
嫌だ、絶対に失いたくない。
二度と大切な人を失うわけにはいかないんだ。
走っているとまた、この前の奴らが僕の前に立ちはだかった。
ユキ「何だよ、お前ら」
そいつらは何も言わないで僕に切りかかってきた。
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