under the moonlight (ページ10)

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9.ØMI said ページ10

「ねぇ」

隆二がいなくなったのを見てから

声をかけた

『なんですか？』

「君って隆二の元カノとか？」

『違いますよ

　ただの元居候です』

居候。。。

『まだ何か？』

「あぁ...

　昨日の夜、月見ヶ丘で会ったよね？」

『・・・見間違いじゃないですか...』

「目があったじゃんw

　
　それに泣いてた。。。」

『！！

　隆二には言わないで下さい！！』

「何を？

　会った事？それとも泣いてた事？？」

『...後者です』

「どうして？」

『...隆二は笑う事の出来ない私を

　笑顔にしてくれたから

　隆二には笑ってる私だけを覚えていて欲しい』

その言葉は彼女の色々な事情が

含まれているように感じた。。。

そして昨日の夜に感じた神秘的な

雰囲気が醸し出されていた。

「わかった、言わない...

　そのかわりお願いがあるんだ」

『なんですか？』

「俺のMVに出てくれない？」

『MVってミュージックビデオ？？』

「そう！ソロで出してる楽曲なんだけど」

『そういうのって

　ダンサーさんとか女優さんが

　出る物じゃないんですか？？

　私みたいな一般人が出ても.....』

「ぜひ、君に出てもらいたい！！

　顔は仮面を被ってもらう予定にしてるから

　顔出しとかの心配はないよ」

『だったら尚更

　私じゃなくてもよくないですか？』

「う〜ん、なんだろ....

　俺が考えてたイメージにピッタリなんだよね」

遠くで声がした

「登坂さーん！！

　準備お願いします！！！」

『呼ばれてますよw』

「....出てくれなきゃ言うよ！

　隆二に泣いてたこと。。。」

『それ脅迫ですか！？』

「それぐらい君に出てもらいたいんだよ！！

　また、後で話をしよう...」

カッコ悪い事をしたかもしれないが

それでやっと見つけた理想の彼女を

手放したくはなかった