under the moonlight (ページ25)

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当時私は一度も笑った事がなかった...

子供の頃から楽しい事がなかった私は

“笑う”とはどういうものなのか

わからなかったのだ...

「君、笑ったら可愛いと思うのに無愛想だね」

そんな事も言われた

笑う...

公園のトイレの鏡を睨めっこ...

笑うって...何？

いつものように男とホテルに行った時

泊まりではなく帰ろうとするから

寝る場所がないから泊まりたいというと

住み込みで働かないかと誘われた

男は居酒屋を経営していて

部屋も余っているから使っていいという話だった

寝る場所があって賄いも出る

給料も家賃を差し引きするから少ないが貰える

私には願ってもない申し出だった

男は奥さんと2人で居酒屋をしていた

奥さんは私の状態を見て悲しんでくれた

夫と関係があるとは知らずに。。

自宅は別にあるから店を閉めると

先に奥さんが帰り

男は売上などを計算してから帰る

という一連の流れが

私が働く事になってから

男は私とシてから帰るようになった。。

そしてその店の常連だったのが隆二だったの

隆二はよく笑う

友人たちと店に来ていつも笑っていた

私は隆二の笑顔を見るのが好きで

フロアにいてもずっと隆二を見ていた

それに気づいたのは私を雇っていた男

その日の夜の行為は激しいものだった

手足を縛られて男のされるがままだったのだ

私は男に恋愛感情はなかったが

向こうにはあったみたいで

隆二がきた日はいつも激しかった...

そして遂に奥さんにその行為がバレてしまって...

私は追い出された。。。

結局夫婦は店を閉めて...離婚した...

私はまたあてもなく彷徨うことになった....

もうすぐ冬が来るという頃

公園にうずくまっていると声をかけられた

「大丈夫？？？」

それは仕事帰りの隆二だった