18.RYUJI side ページ19
あれから
『臣と一緒に住む事にしたから
隆二の所には行けない』と
Aから連絡があった
トムフォードの香水も意味なかったかぁ...
そんなある日
「ちょっと飲まね？」
臣から連絡がきた。
「おつかれ！」
隠れ家的なそのお店は全席個室になっており
デリケートな話をするにはちょうどよかった
一通り料理も堪能したあと
臣が静かに口を開いた
「今日は悪いな、急に誘って...」
「いや、そろそろ来る頃だと思ったw
Aの事だろ？？」
「隆二は知ってたんだな？
Aが恋人を作らない事」
「俺たちがデビューする前だよ
何年経ってると思ってんだよ...
Aも変わったのかなって思って
臣には言えなかった」
「なぁ、教えて欲しい
Aはなんで恋人を作らないんだ？
家族はいらないって言うんだ？？」
「・・・それは
俺からは言えない。。。」
その一言で臣は察したのか
2人とも無言になってしまった
こればっかりは他人の口から話すもんじゃない
Aが臣に話してもいいと思った時に
A自身が自分で話す事だ....
俺はぬるくなったビールを飲み干した
「俺から言える事は
Aは家族はいらないと言いながらも
いつも家族連れを寂しそうな顔で見てたよ
あいつはいつも強がって生きてる....
じゃ、そろそろ帰るよ！
臣もAが待ってるんだろ？
早く帰りなw」
先に出たので会計をしようとしたら
もう貰ってると言われた...
「ごちそーさん」
俺は店を後にした....
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作者名：アン | 作成日時：2023年12月28日 23時
