under the moonlight (ページ13)

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12.ØMI said ページ13

「こういう感じのストーリー性がある曲

　なんだよね、どう？？」

『どうもこうも

　もう完全に一つの物語じゃん！』

「うん、月の女神との儚い恋みたいな」

『それで私はアルテミス像役なんだね』

「MVだから台詞は入らない

　表情で表現して欲しいんだ」

『わかった出来るだけ頑張るよ』

「よろしく^^」

Aがやる気になってくれたあの日から

俺はすぐにスッタフに伝えて撮影の準備をした

Aは思った以上に

儚いアルテミスを演じてくれた

ストーリーの中の男と同じように

俺も彼女の虜になりそうだった

いや、もうなっていたのかもしれない...

Aとのラストのシーン

仮面を取る仕草を俺が見つめてるという

カメラアングル

Aは手元のみで顔は映らない

なのにAは儚く微笑んだんだ

それを見た俺はカメラの存在も忘れて

Aにキスをしていた。。。

「カァーーット！！」

監督の声で我に戻りAを見ると

涙が頬を伝っていた

「ごめん！」

『いいよ、

　こうする方がいいって臣も思ったんでしょ？

　私もストーリーの中の彼女の事を思ったら

　仮面を外してやっと口づけが出来た

　と思ったんじゃないかなって

　嬉しくて涙が出たみたいな？w』

最後に俺だけのシーンを撮って撮影は終了した

「A、ありがとう！

　Aのお陰で想像以上の物が出来たと思う」

『完成が楽しみ

　どういう風になってるのか早くみたいよ』

「出来上がったら俺んちで見ない？」

『いいね！^^』

「美味しいワイン用意しとくよ」