鬼ごっこ ページ11
「なななななに、なに！？えっ、皆さんちょっとお待ちになって！？」
百年前の禰豆子庇った時以来の大声を出しながら私は走った。廊下を全速力で。階段なんて飛び降りる。
なぜ走ってるか？そんなものは私が聞きたかった。
事の発端はいつも通り風紀委員の服装チェックを通り抜けようとした時。偶然にも義勇がこちらに近づいてきていることに気づいた。
へ？と首を傾げつつも後ずさっているとほかからも視線。そちらに視線を向けては善逸が「姉ちゃん…！？」とチェックボードを落としながら近づいてきた。
よくわからない。よくわからないが。
捕まったら絶対めんどくさいことだけはわかった私は一目散に校内へと逃げた。
のに、だ。
義勇も善逸も全速力で追いかけてくる。
とりあえず義勇は竹刀を持つな！怖いよ！
なんで追いかけられてるの！？というか昨日の傷が痛いよ！と叫びたいのを我慢しながらひたすらに逃げていたら気づけば高等部にいる元鬼殺隊の子達が全員追いかけてきていた。
ホラー映画より余程怖い。
なにがって圧が。
「止まれ桜之ゴルァ！！」
実弥が叫ぶが止まれるわけがない。てかそっちが先に止まってと切に願う。
「あ、ああ、あのっ、はぁっ、なんでっ、追いかけてくるんですかぁっ！」
足の速さに自信はあれど耐久力には限界がある。
もうそろそろこの不毛な鬼ごっこを終わらせたい。本気で。
「てめぇこそその派手な包帯はなんなんだよコラ！」
「木が猫から落ちまして！」
「は！？」
「あっ、ちが、猫を助けようとして木が落ちまして！」
「はぁ！？」
「じゃなくて！猫を助けようとしたら木から落ちまして！」
てか待って。その理由を聞くためだけにこんな地獄のランアンドランが始まったの？馬鹿なの？どんだけ言葉足りないの！？
「猫は無事で私はこうなりましたけど軽傷ですのでご心配なく──では失礼しまぁす！」
そう言いながら窓を開ける。
ここは三階だ。まぁ、うん。受け身取れば大丈夫！
と、飛び降り、見事逃げることに成功したのだが、飛び降りたところを蘭に目撃されていたらしく、後に長いお説教を食らった。
……厄日かなぁ…？
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とうみん(プロフ) - バレてしまう時を楽しみに待っていた私がいた。これからの展開に胸を躍らせる私がいる。あ、この作品好き。 (2020年12月21日 16時) (
レス) id: 3cb4113b8b (このIDを非表示/違反報告)
三隣亡 - とても面白いです！！これからも頑張ってください！続きを楽しみにしてます！ (2020年12月19日 19時) (レス) id: 9280cade43 (このIDを非表示/違反報告)
毬莉 - 好きです！もう最高！過保護な彼らが可愛くて仕方がないです！更新頑張ってください！ (2020年12月13日 0時) (レス) id: 6812348321 (このIDを非表示/違反報告)
実弥 - 更新ファイト！ (2020年12月12日 18時) (レス) id: b8ee803632 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 一気に読みました！とても面白い内容で感動しました。次も楽しみにしてます。 (2020年12月10日 21時) (レス) id: 0492b38da7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜もっち | 作成日時：2020年11月27日 8時
