…呼んで ページ48
「蜜璃〜小芭内〜!」
「あらっ?Aちゃん!お久しぶり〜!どうしたの?何か御用かしら!」
「桜之…」
蛇柱から邪魔するなオーラが惜しみなく出ているのはわかっているので少しあわあわする虹柱。
とりあえず、と言わんばかりに
「お姉ちゃんって呼んで!」
と、唐突に一言。
が、圧は凄い。呼んでの副声音で呼べと聞こえなくないぐらいに。
「?お姉様?」
「うっ、」
きょとん顔でお姉様呼び。…破壊力がすごくて思わず虹柱は呻いた。
「…チッ、…姉さん」
「はぅっ」
お前はツンデレか、と思わず言いたくなった虹柱。だが言ったら絶対怒られるから、と口を塞ぐ。変な声は出たが仕方ない。
「突然どうしたのかしら!何か嫌なことでもあった?」
「ううん、最近呼ばれてないなぁって思ってね」
「呼ぶわけないだろうまず貴様は年下だ」
「鬼殺隊歴は年上ですー」
あと最近呼んでもらってないのは…行冥だけかな?と思えば後は一直線。
「お姉ちゃんちょっと行ってくるね〜!二人とも楽しんで〜!!」
笑顔で去っていった虹柱を見送る恋柱と蛇柱はわけも分からず首をかしげていた。
***
「行冥」
「…桜之か。どうかしたか…」
「お姉ちゃんって呼んで?」
「前々から思っていたが…何故そこまで姉にこだわる…」
予想外の質問だったらしく少し固まった虹柱。
そして少し迷った挙句困ったように笑って言う。
「…皆、守るべき弟妹だと思い込みたいの。」
と。
その顔はどこか思いつめているようで。
しかしそんな雰囲気ぶっ飛ばしますとでも言わん限りの明るい声が響く。
「──てことで!さぁ!お姉ちゃんと!」
「…そうか…ならば姉上と呼ぼう…だが忘れるな。お前も守られてよいのだということを…」
「…何言ってるの!柱は盾になるものでしょ?」
「桜之……」
「…行冥は、皆のお兄ちゃんになってあげてね」
そう言い残して虹柱は姿を消した。
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三隣亡 - とても面白いです!!これからも頑張ってください!続きを楽しみにしてます! (2020年11月24日 16時) (レス) id: 94f806d9d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜もっち | 作成日時:2020年11月18日 20時