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大西風雅〔福本大晴〕<最終話> ページ9

そんなことを思いながら休んでいると
クラス1中のいい男友達が私を見つけ駆け寄ってきた。

風雅「ひとりでなにしてんの?てか浴衣似合うやん」

ってずっと1人で喋ってるこいつ。彼氏がいるのに今日初めてな褒め言葉に、私は不覚にもきゅんとしてしまった。
まさか1番言われたかった言葉をこいつなんかに言われるなんて

まあ、なにも考えてないんだろうなぁと思いながらも嬉しくて仕方がなかった。

『彼氏とはぐれちゃって、連絡もつかないんだよね』と話し始めると

風雅「まじ?やばいじゃんえ!まって足どうしたん?怪我してる」

私のこと、なんでも気づいてくれるこいつと

“もっと一緒にいたい”

そう思っていたとき、突然鳴り出した電話の音。

切ってしまった。
屋台の方には、電話をかけながら焦った様子の彼。

『あ、』
風雅「、、彼氏?」

『うん、ごめん!ありがとう!』

寂しさなどいろんな感情のせいで顔も見れずにそれだけ言って彼氏のところへ向かった。

でもこいつはついてきた

そして彼に向かって言う

風雅「こいつ意外と繊細だし怪我もしてるしそばでしっかり見てないとすぐどっか行っちゃうからちゃんとしてた方がいいよ」

たいせいくんは驚いた顔をして「は?」と言う


風雅「そんなんだから、そんなんだから俺みたいな馬鹿にさらっと持ってかれちゃうんだからね!」

思いっきり歯を出して笑い、私の肩を抱きながら話すこいつなんかに



こいつなんかに、















私は惚れたりしないはずだった

佐野晶哉→←大西風雅〔福本大晴〕



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作者名:ここ | 作成日時:2023年1月13日 18時

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