貴方と刻む記憶を Ⅱ (ページ44)

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記憶 88 ページ44

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健太side

そこから1ヶ月後くらい。

「あああやばい………」

リキヤ「いくよ？いい？押すよ？」

「待ってえええああああ…」

今日、活動再開をファンの人達に伝える。

あれから頑張ってご飯食べ続けて、やっと並大抵の物は口に入れれるようになったし、筋肉も戻ってきた。

メンバーとたくさん話し合って、やっと決まったこと。

リーダーとけんたの前にはモバイルサイトが開かれたスマホとパソコン。

陣「しゃんしゃんしぃや！笑ほら、いくで！」

「やっぱけんたがどっちも押します！！」

リキヤ「なんなんだよほんと～笑」

「っ………いきます」

陣「なんや緊張してきた……」

リキヤ「さん……に……いち、！」

リキヤさんの掛け声と共に押した画面とマウス。

反射的に閉じてしまった瞼をゆっくりと開ける。

両方の画面には"更新しました"の文字。

「っっっった～！！！やっと…押せた…」

陣「これでやっとテレビ番組出れるな！」

リキヤ「こっからまた宜しくね？」

「もちろんです！」

まだ五分も経っていないのに瞬く間に広がりだした情報。

インスタにもたくさんのDM。

「………こんなに色んな人に待たせちゃってたんだ…」

陣「……まぁ……今回はしゃーないから、」

リキヤ「…まだAちゃんの事探してたり、する？」

「……空いてる時間に、少しだけ、」

リキヤ「そっか…まだ見つかってないんだよね、？」

「はい。………もう忘れられたり、してるかもなあ、笑」

あー……自分で自分を傷つけたかも、今の言葉。

彼女は今どこで誰と生活しているんだろう

……生きているのかな、

陣「……健太が忘れん限り、きっとAちゃんも忘れてへんから。」

「……陣さんの割にくさいセリフですね笑」

陣「健太。」

「っ、」

陣さんの真剣な表情に思わず言葉が詰まる。

陣「健太がしたいことしぃや。でも無理だけはあかん」

リキヤ「俺たちはよっぽどの事がない限り止めないからね」

「っ……ありがとう、ございます、」