貴方と刻む記憶を Ⅱ (ページ26)

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記憶 70 ページ26

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健太side

22時過ぎ、やっとリハやら会議やらが終わる。

まあ、今の俺にはリハなんかやっても意味が無いけど。

でも、メンバー全員が誘ってくれる。

俺が次、ランペに戻るのは＿＿＿

「……………ただいま」

『おかえりなさい』

ガチャ、とドアを開け、リビングに向かうとまだ起きていたA。

付箋やらなんやら貼られたキッチンで食器を洗っていた。

『おなか空いてる？』

「んー…そんなに」

『そっか。お風呂沸かし直したから入ってきていいよ？』

「ありがと」

お風呂から上がる頃にはもう、24時を過ぎていた

あまり派手に足音を鳴らさないようにゆっくり歩いて寝室を覗く。

「まだ起きてたの？」

いつもなら寝ているはずの時間なのに、今日はベッド座って一点を見つめていたA。

『…………なんか寝れなくなっちゃって、笑』

「けんたが寝かしつけてあげるっ！」

『うわっ！！ちょっと～笑』

寝れない、そう言った彼女目掛けてベッドにダイブした。

彼女の肩を優しく掴み、そのまま一緒に寝転ぶ

『ふふっ、逆に寝れないよ』

「ねーれーる！」

『……………明日、』

「ん？」

『明日も、仕事…？』

寂しそうに微笑んだ彼女がけんたの服をキュッと掴む

そんな彼女を包み込んだ

「……明日から、一緒にいれるよ」

『、え？』

「仕事、落ち着いたからめっっちゃ休み貰えた」

『嘘だあ笑』

「ホントだよ？一緒の時間に起きれて、ご飯食べれて、デートも出来んの」

『………ほんと？』

「だからホントだって笑」

『……嬉しい』

彼女の腕がけんたの背中に回る

「もう寝よっか。明日病院でしょ？一緒に行くからね」

『うん……………おやすみ…』

『おやすみなさい…………"まこと"』

そう呟いた彼女は、そのまま眠りについた