34 ページ35
花束と婚約指輪を持ってAのいるリビングへと向かう。
ドキンドキンという心臓音からバクバクという心臓音に変わってはや数秒。
ゆっくりと深呼吸する自分の息と緊張で張り裂けそうな自分の心臓の音、そしてリビングからするテレビの音声しか自分の耳には聞こえない。
付き合って何度も2人で喧嘩してきた。そして何度も仲直りしてきた。この家で。
俺がこの家でプロポーズしようと思ったのは昔Aが家でプロポーズされたいと言っていたからだ。
その時分からなくて｢なんで？女って夜景の見えるレストランとかそっちの方がええんちゃうの？｣と聞いた。するとAは、
『ううん。私、多分プロポーズされたら泣いちゃうと思うの。だから、メイクも崩れて顔グズグズになるからその時その顔見せていいのは鬱くらいなの。だから鬱プロポーズ待ってるよ？』
と言われた。その時不覚にもその顔にキュンときたのを覚えている。
プロポーズしたらAはどんな顔をするんだろう。泣くのだろうか、それとも嬉しい顔をしてくれるのだろうか、はたまた断られるのだろうか。
もし断られたら俺は立ち直れる気がしない！！
ゆっくりゆっくりとリビングへと向かう。
ふぅと深呼吸してリビングへと続くのドアノブを握った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 252人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まる(プロフ) - ゆーみやンさん» コメントありがとうございます。今回のお話も楽しんでいただけるよう精一杯書かせていただきます。これからもこの作品をよろしくお願い致します！ (2020年4月7日 10時) (
レス) id: 2297f03d9c (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - 新作嬉しいです！今回のut先生のやってしまったも楽しみにしています(^^)更新応援しています！！♪（ｖ＾＿＾）ｖ (2020年4月6日 21時) (レス) id: 52fb869063 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まる | 作成日時：2020年4月6日 20時
