naked my heart 2[ブラッドハウンド] ページ43
「ブラッドハウンド……あの、私体調を崩して」
「今日来るはずだったあなたがいなかったから、こちらから会いにきた次第だが……ああ、そういうことだったのか」
レジェンド全員に私の棄権の話は通達されていなかったようだ。ブラッドハウンドは何処か拗ねたような子供染みた声で私に言った。
「どうにも……試合では張り合いが無かった。あなたがいないと、こうも景色が変わるものなのかと私自身驚いてもいる」
「は、はあ……」
チェーン越しに感じるブラッドハウンドの様子は少し怒っているような、寂しいようなそわそわとした印象を受けた。このままこの人を玄関先に放置するのは何とも無礼だが、だからといって今の自室に招くわけにもいかない。考えに考えあぐねた私の結論はといえば。
「20分……待ってください」
「構わないが、どうして？」
「い、色々あるんです！」
そう言うと私は部屋中を駆けずり回り、散らかり放題のシャツにシーツをかき集めてクローゼットの奥に隠した。私物も拾い、元の位置に帰しておく。僅か5分足らずで片付けを済ませた後、私は着ているものをひっぺがしてそのまま熱いお湯を浴びに行った。手早く全身を清めて人を出迎えられる格好に着替える。水を含んだ髪からはぽたぽたと水滴が垂れていたが、タオルケットを肩に置いてどうにかこうにか、私はブラッドハウンドの待つドアを開けることに成功した。
「はあ……はあ、どうぞ」
「早いな、15分だった」
「か、数えてたんですか」
「あなたがあまりに慌てているから何をしているのかと思ったが……ふふ、愛らしいな」
必死で部屋と自分自身を整理していたことは察されてしまっているらしい。……からかわないでください、と言うと私はこの人を自室に招く。ここでようやく熱を伝染すのでは？と当たり前のことが頭をよぎったが、ブラッドハウンドは特に気にした様子も無くすたすたと歩を進めた。
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オーキッド(プロフ) - 最高に面白くかつ文才あふれる読みやすい小説でした。ブラハ沼に見事に落とされました。ファンとして続きを楽しみにしております。 (2021年8月19日 18時) (
レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
名無し70039号(プロフ) - ブラハの小説ってすんごいレアだと思うので素敵な作品に出会えて私感激…胸キュンが止まりません！！！！！更新楽しみにしてます！！ (2021年6月18日 10時) (レス) id: 6045cd7502 (このIDを非表示/違反報告)
椿麒麟(プロフ) - 体が痺れるぐらいとても素敵なものを読ませていただきました！更新楽しみにしております！ (2021年6月1日 7時) (レス) id: 5450775e17 (このIDを非表示/違反報告)
まるきち(プロフ) - ブラハが好きで楽しくきゅんきゅんしながら拝読させていただきました。とても幸せです(*'-'*)更新楽しみにしております！ (2021年5月24日 22時) (レス) id: 27e019c0a7 (このIDを非表示/違反報告)
たろう - 3ヶ月程前に見つけまして密かに読ませて頂いておりました。ブラハ大好きなので見つけた時は嬉しくて…読んでみたら私の中のブラハのイメージそのもの！ドキドキしながら何度も読ませて貰っています！お忙しいと思いますが続き楽しみにしています(*´`) (2021年5月23日 20時) (レス) id: b492fc9660 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無し者 | 作成日時：2021年1月5日 22時
