actually 2[ブラッドハウンド] ページ34
「やれやれお堅いねえ。ブラッドハウンド、あんたが戦闘中にAを随分と気に掛けてるのは俺だって知ってるんだぜ」
「……同志は助け合うものだ。あなたと組んでいる時も、状況は常に把握しているつもりだが」
「違うって、そうじゃないんだよ。いや確かにあんたは俺たちをよく助けてくれてはいるんだが、あんたがAを見てる時ってのは……何か、こう……あれだよ」
数秒の後、ミラージュが言う。
「自分以外の誰にも、触らせない。みたいな」
場の空気がぴり、と固まった。私はといえば吸った息を吐き出すのを忘れて、すっかり喉がひりついている。隣にいるワットソンも会話の続きが気になるようで、口を半開きにして聞き耳を立てていた。
「例えそうだとしても、これ以上あなたに教えることは無いな」
ブラッドハウンドはそう言って立ち上がると、カウンターに金を並べて立ち去る。そしてまっすぐこちらに向かってきた。
「え」
「A、帰ろう」
「あ、その」
「聞いていたのだろう？あなたも。もう夜も遅い。それに、話したいこともある」
怒られるな、とその場で確信した。ワットソンは既に離れたところに移り、頑張ってねと小声で伝えてくる。さあ、と腕を引かれて私は店を後にした。やっちまったかなと呟くミラージュの声が遠い彼方に聞こえた。
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オーキッド(プロフ) - 最高に面白くかつ文才あふれる読みやすい小説でした。ブラハ沼に見事に落とされました。ファンとして続きを楽しみにしております。 (2021年8月19日 18時) (
レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
名無し70039号(プロフ) - ブラハの小説ってすんごいレアだと思うので素敵な作品に出会えて私感激…胸キュンが止まりません！！！！！更新楽しみにしてます！！ (2021年6月18日 10時) (レス) id: 6045cd7502 (このIDを非表示/違反報告)
椿麒麟(プロフ) - 体が痺れるぐらいとても素敵なものを読ませていただきました！更新楽しみにしております！ (2021年6月1日 7時) (レス) id: 5450775e17 (このIDを非表示/違反報告)
まるきち(プロフ) - ブラハが好きで楽しくきゅんきゅんしながら拝読させていただきました。とても幸せです(*'-'*)更新楽しみにしております！ (2021年5月24日 22時) (レス) id: 27e019c0a7 (このIDを非表示/違反報告)
たろう - 3ヶ月程前に見つけまして密かに読ませて頂いておりました。ブラハ大好きなので見つけた時は嬉しくて…読んでみたら私の中のブラハのイメージそのもの！ドキドキしながら何度も読ませて貰っています！お忙しいと思いますが続き楽しみにしています(*´`) (2021年5月23日 20時) (レス) id: b492fc9660 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無し者 | 作成日時：2021年1月5日 22時
