No.25 ページ29
･JN
｢…へえ、｣
TH｢…ジュブ島はね、木の実や果物がいっぱい採れる場所でね───────｣
ソファに並んで普段読まないような歴史書をどこからか引っ張り出して王子様に読ませるテヒョンア。
歴史を教えてるってよりジュブ島のいい所とかよくとれるものとか簡単な感じのものばかり。
JM｢王子様。これ、僕の服だから来てみて。｣
｢……はい、｣
ジミナから受けとったデニム生地のサロペットと半袖のTシャツ。
｢……？｣
服を広げて首を傾げる王子様。
まさか……着方が分からないのか？
いやいや、王子様だからってそんなまさか、
TH｢着方が分からないの？｣
｢……。｣
こくり、と恥ずかしそうに頷いた。
まじかぁ……
TH｢じゃあ着せてあげるね！｣
｢……ありがとうございます。｣
TH｢脱いで！｣
｢えっ、｣
咄嗟に破れかけのネグリジェを掴む王子様。
この子の感覚がいまいちよく分からない。
キスは無抵抗で、服を脱ぐのには抵抗するのか。
不思議な子だ。
TH｢……脱がないと着方教えてあげられないよ？｣
そんなことないだろ、と思いつつこの状況を楽しみだしてるテヒョンア。
ジリジリ迫って、ソファに追い込んだテヒョンアに怯える王子様が気の毒だ。
JN｢無理矢理はダメだよ、テヒョンア。｣
TH｢ちぇー。｣
いたたまれなくなって、そう言うと、ほっとしたような顔をして僕を見てきた。
お、なんだ？
助けてくれたと思ったのか？
目を合わせて微笑むと慌てたようにふいっと顔をそむけられた。
うーん、お年頃の男の子の感情はわかんないもんだからなぁ。
ていうか、みんな興味ないふりしてちゃっかり王子様のこと見てるよね。
四方八方取り囲んでるから王子様の目線の行き場は失われて、俯いちゃったよ。
キリないから、早く終わらせなきゃ。
JN｢王子様。僕でよければ着替えるのを手伝えるよ。｣
｢……お願いします、｣
JN｢バンザーイ！｣
｢……？｣
TH｢あっ、｣
両手を上げさせてガバッと服を剥いだ。
びっくりしたまま硬直して動かない王子様に、素早くTシャツを被せる。
JN｢腕通して。｣
｢……。｣
モゾモゾと動きながら腕を袖口から出した王子様。
JM｢……僕のでも、ちょっと大きかったかな！｣
嬉しそうなジミナ。
たしかに、首元はすごく空いてるし華奢だからずり落ちそうだ。
でもこの家にはこのサイズしかないからな……。
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名無し77872号(プロフ) - スミスキーさん» ありがとうございます！しっかり伏線回収したいと思います！ (2021年8月19日 21時) (
レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - お豆腐さん» ありがとうございます！続編も出ましたので是非チェックお願いしますー！！！ (2021年8月19日 21時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
スミスキー(プロフ) - この小説面白くて凄く大好きです！！更新頑張ってください！！ (2021年8月14日 12時) (レス) id: 78ab9a25ad (このIDを非表示/違反報告)
お豆腐(プロフ) - この小説すごく面白くて大好きです！！更新されるたびにニヤニヤしながら読んでしまってます笑 (2021年8月14日 8時) (レス) id: 236bbfcab0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - ヌナさん» ありがとうございます！コメントめちゃくちゃ嬉しいです笑 これからもよろしくお願いします！ (2021年8月2日 19時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぞのなか x他1人 | 作成日時：2021年7月14日 0時
