No.23 ページ27
･A
意味がわからない。
僕が触ったら、人は死ぬんじゃないの？
スヨンさんは、僕が触れたらテヒョンさんの傷が治るという。
おかしい。
僕の魔法は嘘だったの？
ぽたぽたと落ちるテヒョンさんの血と、苦しそうに痛みをこらえるテヒョンさん。
僕が、なんとかしないと、
でも、そんな魔法なんてもってないのに、
そんな魔法を持ってるみたいにいうスヨンさんは、一体何者なの、？
JK｢なぁ、お願いだって……！！｣
ハッと見上げると、目を丸くして涙ぐんだ彼が僕に必死な形相を向けていた。
｢……っ、｣
僕が……やるしか、ないのか。
僕に確信なんてないけど、やるしか……
TH｢……A、ごめ………っ！｣
ふにっと、船に乗ってた時と同じ感覚。
僕の頬を伝うのは、涙。
思いっきり背伸びして、テヒョンさんの顔を引き寄せて触れた唇を伝って流れた、テヒョンさんの涙だ。
痛かっただろう。
……この人たちの関係なんて分からないけど、呼ばれて、腕を切られて、悲しかっただろう。
なんだか……僕も、苦しくなってきた。
｢……っ？｣
頭の後ろに、手が添えられた。
その手は切られた腕の方の手で、僕はちらりとテヒョンさんの腕を見た。
｢……！！｣
無い。
傷が、ひとつもない。
｢んんっ……！？｣
TH｢……っい"っ！！！！｣
ガリ、と音が鳴って、僕は何かを噛んだような……？
TH｢っだぁぁぁ！！！｣
思いっきり離れて口元を押さえながらぴょんぴょん飛んでいるテヒョンさん。
僕はビックリしてそのまま動けなかった。
え、今……何が起こったの、
ていうか、
｢僕の、魔法……｣
人を殺す魔法じゃ、ない……？
SY｢君の魔法は、素晴らしいね。｣
｢……。｣
SY｢是非、我々の研究に参加して欲しい。身体検査に協力して貰えないか？｣
検査……？
SY｢たくさんの人を、救えるかもしれないよ。｣
僕が……
人を、救う、？
SY｢この島の人たちを、救う手助けをしてくれないか。｣
僕が、誰かの役に立てる日なんて来ないと思っていた。
今、この人の手を取れば、僕は……誰かに必要とされるだろうか。
もう少し生きてみても、いいんだろうか。
｢……はい、｣
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名無し77872号(プロフ) - スミスキーさん» ありがとうございます！しっかり伏線回収したいと思います！ (2021年8月19日 21時) (
レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - お豆腐さん» ありがとうございます！続編も出ましたので是非チェックお願いしますー！！！ (2021年8月19日 21時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
スミスキー(プロフ) - この小説面白くて凄く大好きです！！更新頑張ってください！！ (2021年8月14日 12時) (レス) id: 78ab9a25ad (このIDを非表示/違反報告)
お豆腐(プロフ) - この小説すごく面白くて大好きです！！更新されるたびにニヤニヤしながら読んでしまってます笑 (2021年8月14日 8時) (レス) id: 236bbfcab0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - ヌナさん» ありがとうございます！コメントめちゃくちゃ嬉しいです笑 これからもよろしくお願いします！ (2021年8月2日 19時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぞのなか x他1人 | 作成日時：2021年7月14日 0時
