No.19 ページ23
･JM
魔法なんて、この目で見るまで信じてなかった。
TH｢……さっさと見た方が早いじゃん。｣
テヒョンアの突拍子もない行動で示された……魔法。
テヒョンアが昔につけた深い腕の傷が……
みるみるうちに消えてなくなっていく。
これが、ずっと聞いてたA王子の魔法……！
すごい。
魔法ってほんとにあったんだ。
｢……ふは、｣
当の本人は唇を自分の手で触りながらニヤついている。
多分だけど……この人、だいぶ変な人じゃないか？
攫われてるのに開放的で心地いいとか言ってたし、まともじゃない。
JN｢ヤ、ヤー……とにかく、A王子。｣
｢……はい？｣
JN｢その、急にテヒョンアがごめんね。｣
｢いいえ……｣
キスしたってのに全く動揺してない。
つくづく変だ。
恥ずかしがったり、それか引いたり、色々あるでしょ。
テヒョンアは元あった腕の傷の部分を触る。
TH｢……この子、どうするの。｣
テヒョンアはA王子を背にして、まるで僕らから守るように立った。
……強引にキスした割に、僕らが決行したこのA王子を連れ去る計画も初めから反対してたテヒョンア。
気持ちは分かる。
わかるけど、
JN｢……もうすぐ、着くだろう。船から降りる準備をしよう。｣
ジンヒョンの一言で、みんなは部屋から出ていく。
テヒョンアは最後まで残ってる。
僕はなんだか放っておけなくて部屋に残る。
……っていうか、みんなテヒョンアを気にしてたけど、仕方なく部屋を出ていった。
｢……あの、｣
A王子は至って普通、みたいな顔して僕らを見る。
不思議な人だ。
｢ジュブ島って、どんなところですか。｣
興味津々って感じ。
僕らの島のことを詳しくは知らないみたい。
なら……今、世界がどうなってるかなんてひとつも知らないんだろうね。
閉ざされた孤島の王子様。
JM｢ジュブ島は……緑が多くて、人は少ないけど優しい人がたくさんいるよ。｣
｢……へぇ、やっぱり……そうなんですね。｣
JM｢王子様は外の国についてよく知らないのかな？｣
｢はい。ずっと王宮にいたので。｣
箱入り王子様も大変だね。
そんなに期待に充ちた目なんて、きっとすぐに……曇ってしまうだろうな。
テヒョンアはそれが怖いの？
出会ったばかりの、僕らが攫った王子様が心配なの？
僕は正直……島のみんなを救えるなら、なんでもいいって思っちゃう。
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名無し77872号(プロフ) - スミスキーさん» ありがとうございます！しっかり伏線回収したいと思います！ (2021年8月19日 21時) (
レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - お豆腐さん» ありがとうございます！続編も出ましたので是非チェックお願いしますー！！！ (2021年8月19日 21時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
スミスキー(プロフ) - この小説面白くて凄く大好きです！！更新頑張ってください！！ (2021年8月14日 12時) (レス) id: 78ab9a25ad (このIDを非表示/違反報告)
お豆腐(プロフ) - この小説すごく面白くて大好きです！！更新されるたびにニヤニヤしながら読んでしまってます笑 (2021年8月14日 8時) (レス) id: 236bbfcab0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - ヌナさん» ありがとうございます！コメントめちゃくちゃ嬉しいです笑 これからもよろしくお願いします！ (2021年8月2日 19時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぞのなか x他1人 | 作成日時：2021年7月14日 0時
