No.1 ページ3
･TH
暇だな。
今日はなんにもやることがない。
家からテキトーにとってきた本も、なんだかくだらない。
おじさんは外国の本を集めるのが好きだからな……。
それにしても潮の匂いが心地いい。
夕暮れ時の海辺はなんだかこう、グッとくる。
ハンモックに揺られながら、本を頭の上に乗せ、瞼を閉じた。
NM｢テヒョンア、その本はなんだ？｣
この声は……ナムジュニヒョン。
せっかく寝ようとしてたのに。
TH｢……カジ王国とジュブ島の歴史の本。｣
NM｢……！貸してくれ！｣
いいよ、なんて言ってないのに本をぶんどって熱心に本を開ける。
NM｢……どこの国の書物も言ってることがバラバラだ……この前読んだ本はカジ王国は最強軍事国だとかいって魔法国説を否定してたし……｣
項垂れながらポイッと本を砂浜に投げ捨てるヒョン。
あぁ、乱暴にしないでよ。
これおじさんのなんだから。
NM｢俺たちの島とカジ王国はいったいどんな関係なんだろう。｣
TH｢……知らない。｣
興味無い。
NM｢魔法っていうのも気になる……いや、ありえるか？魔法だぞ？信じられるか……？｣
TH｢ヒョンうるさい｣
寝ようとしてるのに耳元でうるさいヒョン。
学校で一番の成績のナムジュニヒョンは興味事が出来ると没頭してしまう。
この前だって授業に関係ない調べ事して先生に怒られてた。
今一番興味があるのはカジ王国についてらしい。
NM｢なあ。｣
TH｢……なに、｣
NM｢もし魔法が使えたら、何に使う？｣
……魔法が使えたら？
うーん……
眠たい頭で必死に考える。
TH｢あれかな……｣
うーん……
TH｢美味しい食べ物、いっぱい出す魔法……｣
NM｢はぁ、ジョングガも同じこと言いそうだな。｣
一緒にするのやめてよ、俺あいつほど食い意地張ってない。
NM｢さ、テヒョンア起きて。課題をやらなきゃ。｣
TH｢やだぁ……｣
NM｢やだじゃない。｣
腕を無理やり引っ張られて落っこちる。
もう、乱暴だな。
JM｢テヒョンアーー！ナムヒョーン！｣
この声は……ジミナ。
JM｢ご飯できた！！って、おじさんが！｣
NM｢今行く！｣
俺たちは他人だ。
だけれど夕食は決まってうちで食べる。
まるで家族みたいだ。
ていうか、家族だと思ってる。
JM｢他は全員そろってるよ。｣
ジミナもまた、俺やナムジュニヒョンと仲良しの家族みたいな存在。
俺たちは家に帰る。
みんなが待ってる大きな家に、帰っていくんだ。
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名無し77872号(プロフ) - スミスキーさん» ありがとうございます！しっかり伏線回収したいと思います！ (2021年8月19日 21時) (
レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - お豆腐さん» ありがとうございます！続編も出ましたので是非チェックお願いしますー！！！ (2021年8月19日 21時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
スミスキー(プロフ) - この小説面白くて凄く大好きです！！更新頑張ってください！！ (2021年8月14日 12時) (レス) id: 78ab9a25ad (このIDを非表示/違反報告)
お豆腐(プロフ) - この小説すごく面白くて大好きです！！更新されるたびにニヤニヤしながら読んでしまってます笑 (2021年8月14日 8時) (レス) id: 236bbfcab0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - ヌナさん» ありがとうございます！コメントめちゃくちゃ嬉しいです笑 これからもよろしくお願いします！ (2021年8月2日 19時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぞのなか x他1人 | 作成日時：2021年7月14日 0時
