No.36 ページ40
･A
ソクジンさんの家は大きかった。
ていうか……僕はさっきまでいたあの大きな家が7人の家だと思ってた。
一人一人家があったなんて……
JN｢はいっ、これ僕の自転車！｣
そう言って出されたのはユンギさんが持っているのと同じ形の二輪。
こんなので一体どうやってバランスをとるんだろう。
NM｢Aが自転車に乗ったことない前提で話が進んでるけど、実は乗れたりするのか？｣
｢……いや、乗れません。｣
HS｢王子様が自転車乗ってる姿なんて想像つかないよ。｣
JK｢じゃあさ！馬に乗ったことは？白馬の王子様って言うし。｣
馬術は……本当は習う予定だったと思う。
だけど僕が乗ったら馬が死んじゃうから。
｢ないんです。｣
そう言う僕の顔が、悲しげに見えたのだろうか。
テヒョンさんは眉尻を下げて僕の頭を撫でた。
別に、悲しくなんかないよ。
JN｢さぁ、サドルにまたがってこらん。｣
｢……こう、？｣
JN｢そうそう！｣
……脚の長さが足りない気がする。
JN｢サドル、下げるね。｣
ソクジンさんは……っていうか、みんな足が長いんだ。
僕も大きくなりたいなぁ。
なんて思いながら下げてくれたサドルの上にまたがる。
なにこれ、変な感じ。
NM｢補助輪ないなんて無謀な気がしますけど。｣
JN｢仕方ないじゃん、ないんだもん。｣
JM｢テヒョンア、手を離して、後ろ持ってあげて。｣
TH｢うん。｣
JK｢A、ハンドル……ここを握って。｣
YG｢ちょっと肘を曲げて。リラックス。｣
NM｢足はここ。｣
JM｢片足で地面をけって進んでみて。｣
僕を中心に団子になる7人。
なんだかおかしくて、笑っちゃいそうになるけどみんな顔は真剣だから僕も真剣に聞く。
全員が僕に触れて、僕に話しかけて、今までこんなことあっただろうか。
｢……ふふ、｣
こんなに満たされることって、あっただろうか。
TH｢じゃあ、後ろで支えるから漕いでみて。｣
｢はい、｣
言われたとおり、足を回してみる。
｢わぁ、｣
集まってた7人が僕から離れて、前から風が来た。
僕が漕いでるよりテヒョンさんが押してるほうが強い気がするけど、僕は風に夢中になった。
TH｢気持ちいい？｣
｢はいっ！｣
僕も頑張って漕いでみよう。
勢いがついたからバランスがとれる！
TH｢楽しい？｣
｢はいっ、たのし、です、｣
TH｢実は……手、離してるけど、大丈夫だね？｣
｢へっ、？｣
TH｢A、天才だよ。｣
うそ、手、……！
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名無し77872号(プロフ) - スミスキーさん» ありがとうございます！しっかり伏線回収したいと思います！ (2021年8月19日 21時) (
レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - お豆腐さん» ありがとうございます！続編も出ましたので是非チェックお願いしますー！！！ (2021年8月19日 21時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
スミスキー(プロフ) - この小説面白くて凄く大好きです！！更新頑張ってください！！ (2021年8月14日 12時) (レス) id: 78ab9a25ad (このIDを非表示/違反報告)
お豆腐(プロフ) - この小説すごく面白くて大好きです！！更新されるたびにニヤニヤしながら読んでしまってます笑 (2021年8月14日 8時) (レス) id: 236bbfcab0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - ヌナさん» ありがとうございます！コメントめちゃくちゃ嬉しいです笑 これからもよろしくお願いします！ (2021年8月2日 19時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぞのなか x他1人 | 作成日時：2021年7月14日 0時
