【ωrωrd】北国のエスパー【学パロ】 (ページ3)

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北国のエスパー【2】ページ3

｢おい、嶋江と言ったか｣

突如話しかけられ、僕は肩をびくっと跳ねさせた。

長門｢えっと…？｣

綺麗な金髪に赤い瞳の男子生徒。

グルッペン｢俺は生徒会長の繰夜(ぐるや) 冬樹(ふゆき)だ

周りからはグルッペンと呼ばれている｣

長門｢えっと…グルッペン…さん？

生徒会って…僕なんかしましたっけ…？｣

なんで転校初日に生徒会長に声かけられてんの僕…？

グルッペン｢いや、特には何も｣

長門｢は…はぁ…｣

じゃあなんで…???

グルッペン｢一緒にどうだ｣

と、見せてきたのは綺麗に包まれた弁当箱。

長門｢え…まぁいいですけど…｣

屋上へ案内され、弁当を開く。

グルッペン｢オムライスか｣

長門｢えっあっはい｣

しばしの沈黙…

ホント何で声かけてきたんだこの人…？

グルッペン｢……敬語｣

長門｢え？｣

グルッペン｢学年もクラスも同じなわけだろう

敬語は使わなくていい｣

長門｢……うん｣

表情筋全然動かないなこの人…

弁当はさっさと食べ終え、教室に戻る。

グルッペン｢……明日｣

長門｢ふぇっ！？｣

突然話しかけられてびっくりした。

グルッペン｢明日は俺の友人も一緒にいいか｣

長門｢いいけど…｣

自由な人…

聞いてしまおうか…

何故僕に構うのか…

長門｢……っ、あのさっ｣

グルッペンさんはこちらを振り向く。

長門｢グルッペンさんはなんで僕に話しかけようと思ったの？

気持ち悪くないの？｣

グルッペン｢それは性別の話か？｣

僕は小さく頷いた。

グルッペン｢俺には関係の無いことだ

男であれ女であれ、お前はお前だろう

それ以上でも以下でもない

俺は【嶋江長門】という人間と関わりたいと思った

ただそれだけの事だ｣

長門｢……そっか｣

誰もいない、廊下の隅に響いた声は

少し嬉しそうに、弾んでいたように聞こえた。