私の個性に名前を与えてはいけません【呪術廻戦】【ヒロアカ】 (ページ48)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:93,303 hit

誰よりも無いもの強請りページ48

五条悟side

一人、屋敷の跡地に彷徨うソイツを見て

コイツなら

と思ったから、俺はソイツを高専に連れて来た

夜蛾には叱られたけど、連れて来ないよりはマシなのは…ソイツを見て信じてくれたようだ

てかよぉ…俺は五条家の跡取り息子だぞ？

本当なら…家なら、クビしている自信があるね

傑「あー…泣かないで？よしよし…」

夜「はぁ…。家入を呼んでおくから、三人でどうするか決めろ。決まり次第連絡するように！」

夜蛾が木製の扉に手を掛けて、部屋から出て行く

それも…これも、全部…アイツのせいだ

傑「硝子早く来てくれないかなぁ…」

アイツが、俺に無いものを持ってるからだ

アイツが、俺を叱ったから

アイツが、俺に無かったものをくれたから

『……っひぐ……？っこれ、なに？』

傑「君はコレが見えるのかい…？」

『っうん………よく、いるよ』

おい、勘違いすんじゃねぇよ

俺はお前を救う為に、連れて来たんじゃねーから

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

硝「え……ついに犯罪に手ェ出したの？五条」

「硝子だって似たようなもンだろうが！！」

いつものように三人……と一人

傑と硝子は、ソイツと話している

ドロドロとした何かが、溢れている

あぁー………イライラする

気に食わない、……気に入らない

そのなよなよとした弱々しい態度が、何言ってんのか分かんねぇ口調が

全てが、俺の苦手なものだ

……いや、連れて来たの俺だけど？

こんなにも…自分の行動を後悔したの、初めてだわ

傑「悟、この子どうするんだい？」

「あ"？」

硝「五条が連れて来たんでしょ、それくらいどうにかしてやったら？」

ソイツが俺を見る、と同時に反射でソイツを見てしまう

しまったって思っても…もう、遅かった

《覗いちゃ、ダメだよ》

「っ！！」

傑「……悟？」

頭ン中に響いて反響する、気持ち悪くて…気色悪い何か

ソイツの中に、溢れているそれを直視しないように目を逸らす

あぁ……嫌になる

吐きそうだ

ンで、俺を産んだんだよ

どうして、一人にしたんだよ

どうして、……普通にしてくれなかったんだよ

「…中に、何か…いやがる。ソイツの中にな」

硝「っまさか…！？」

傑「…呪霊の類か…！！」

俺より普通で、俺より弱い…お前が羨ましい

俺より歪で、俺より強い…お前が妬ましい

俺も…お前みたいに普通か、お前みたいにねじ曲がってりゃ…良かったのか？

「今になっては(もう見えないから)分かんねぇな」