私の個性に名前を与えてはいけません【呪術廻戦】【ヒロアカ】 (ページ42)

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それに僕達は強い吐き気を催したページ42

緑谷出久side

懐かしい者を見るような、悲しみに満ちた目で僕を見て微笑む

酷く慈悲深い微笑みは、日頃僕達を照らす陽の光のようだった

砂「…っあー！！なぁんで心揺さぶるような事を言うのかなぁ…！？Aに更に嫌われる覚悟が無駄になっちゃったじゃん…」

悔しそうに頭を荒く掻き回して、砂月さんは俯いた

五条先生とホークスは警戒を解くことなく、砂月さんの様子を見ている

轟「緑谷…！今の大丈夫なのか…！？」

「…っ分かんない、けど言わないといけない気がしたんだ…！」

思ったらつい、口に出ていた

こういう類の癖は直して来たんだけど…どうして今更、口に出たんだろう…？

本当ならば、実際ならば…犯人を挑発しかねないリスクある行動

でもさっき言えば何故か「あの人は留まってくれる」気がした

勘でしか、無いけど

…いや、ほぼ…確信だった気がする

砂「…っあーあ！やーめたっ！！今急いで向かっても無駄みたいだし！！」

五「は？」

砂「あ、少年(ソイツ)は時間がたったら戻るよ。手荒な真似してごめんね」

砂月さんの言葉を聞いてかっちゃんを見る

……大きな変化は無いが、僕を見る目がかっちゃんだ

「よ…っよかったぁー…！！」

バクバクと心臓がこれでもかと脈打つ

脂汗が酷い

轟「あぁ…肝が冷えたな…！？」

轟君がホッと溜め息を吐いて、僕を見て固まる

「…？どうしたの轟君」

轟「み、緑谷……爆豪…」

短い言葉だったが、慣れている僕達には伝わった

そう、かっちゃんが物凄い顔をしているのだ

「ﾋｮｯ……」

砂月さんの力により、動かないものの…目が…怖い

何も喋らない、何も動かないのが余計に不気味で怖い

ホ「…ってヤッバ！！」

五「本当だっ……！！！」

かっちゃんを見て、ホークスと五条先生が笑っている

ホ「っおよそヒーロー志望の子がしちゃいけない顔してるよね……！！！！」

ホークスは笑い転げ

五「記念に写真撮ろ」

五条先生はスマホを取り出して、かっちゃんを連射機能で写真を撮る

轟「……俺も、撮っとこうかな…」

「やめとこうよ轟君！！後でかっちゃんに何言われるか…」

轟「…それも、そうだな。やめとく」

先程の鋭く冷たい雰囲気は、欠片も残って＿＿

砂「でも、後ろのソイツは殺すね」

……何か液体質の物が落ちる音が、僕達の後ろからしたんだ

ホ「…っ見ちゃいけん」

ホークスが赤い翼で隠したけど、血の臭いで…バレバレだった