私の個性に名前を与えてはいけません【呪術廻戦】【ヒロアカ】 (ページ33)

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心に穴が開くようなページ33

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小さい頃から、何かに呼ばれている気がしていた

小さくて極僅かにしか聞こえない声で、俺を呼んだ

ずっと此処から東に呼ばれる感覚は、現在も続いている

何でか懐かしい声は、俺を助けてくれる

「そこ、危ないよ」

だからか、俺は事件にあった事も…ヒーローに助けられた事もない

むしろ、若干信用していない所もある

何故なら…俺は、個性が敵(ヴィラン)のように恐ろしいから

実際、偏見的にヒーローに疑われた事もある

「個性が【ハッキング】だからってそんなに疑わなくても良いのに」

俺の個性【ハッキング】は様々な物事を弄る事が出来るのだ

機械は勿論、インターネット・電波・人体までもハッキング出来る個性

簡単に言うなら「何らかの物事の性能を弄る個性」

一応両親からの遺伝による個性だったので、両親は俺の味方で居てくれた

「サポート科に向いている」と励ましてくれた

「貴方の好きなように歩みなさい、お母さん達は貴方を応援しているわ」と俺を否定しなかった

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……今までは

かなり前の神野事件の際

神野付近に出かけていた俺と両親達は…脳無という化け物に襲われ

両親は、俺を庇って死んだ

俺は錯乱して脳無を個性で弄り

脳無は俺の個性により、活動を停止した

そんな所を敵(ヴィラン)に見られ「利用価値がある」と攫われた

「全ては一人の為に(オール・フォー・ワン)にバレねぇようにしねぇとなァ！！」

何を言っているかは分からなかったが、とにかく俺は攫われ…何処かの家を拠点としている

常に見張られ、息抜きも出来やしない毎日

外に通ずる所は封鎖され、外を見る事も叶わない

「デジャヴ(既視感)ってやつか…」

逆らえば暴力を受けるし、与えられる食べ物も少ない

軟'禁・監'禁状態

個性を使って逃げられないように、俺のいる場所には機械は置かれないし

俺の個性の引き金(トリガー)である、視覚は目隠しで遮られている

必要な時以外は目隠しを強要され、ストレスはマッハで溜まっていった

「…あの声も、もうしないな」

ちょっとばかり期待していた声が助けてくれる事はなくて、静かに時間が過ぎていく

別に体を鍛えていた訳じゃないので、脱出なんて出来なくて

「っなんだテメェ！？」

「？」

目を使わない分他の感覚に容量が行っているのか、聴覚で誰かとの怒鳴り散らす声が聞こえた

そう、遠くはない

……最後に思い浮かべたのは、灰色の眼の少女だった