1.上陸 ページ2
お兄ちゃんがいなくなってしまった
家のどこを探しても見つからない
2人で遊んだ公園にも
2人で過ごしたカフェにも
2人で笑いあったお庭にも
何処にも、何処にも、お兄ちゃんの姿は無かった
悲しかった
お兄ちゃんがいたから今まで生きてこられたのに...
あの人達も最初はギャーギャー騒いでいたが、もうこの辺には居ないと分かると、お兄ちゃんの事なんて忘れたかのように過ごし始めた
都合の良い時だけ、お兄ちゃんを利用した
今日だって、私が自分の思い通りに動かなかった時に利用していた
「貴方って人は！あの子でさえもっと出来ていたわ！！」
「申し訳御座いません...。もう一度致します、もう一度致しますから...」
「もうよい！さっさと部屋で閉じこもってなさい！」
「...分かりました...お父様」
いつもの事なのに涙が止まらなかった
悔しくて悔しくて、心のどこかで死にたいななんて思ってて...
感情がぐちゃぐちゃになっていた
こんな時、いつも私の傍で寄り添ってくれたのはお兄ちゃんだった
私の頭を優しく撫でて、「辛かったね」とか「一緒にこの家から出よう」とか言ってくれたのに...
.
ねぇ、お兄ちゃん
どうして私を置いて行ったの？
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西堂 - 4話しか読んでいないのに、文章力が凄くて思わず小説の世界にのめり込みました…！更新待ってます(*´︶`*) (2021年10月21日 20時) (
レス) @page4 id: 547acc49ef (このIDを非表示/違反報告)
箱 - 続きが読みたいです！ (2021年9月23日 10時) (レス) @page4 id: 5c7d476a21 (このIDを非表示/違反報告)
なや - 更新しないんですか？ (2021年6月13日 12時) (レス) id: 275f8b1851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茜羅 | 作者ホームページ：http://gokutozihen
作成日時：2020年2月20日 19時
