私の大好きな お菓子が人間化したんだけど……

お菓子 05 ページ6

ふぅ。優しい定員さんで良かった...

私が安堵していると

「店長...お客様が...」

「早く、店長様を呼んでくれます？」

レジの方からやけに焦っている定員さんとマダムっぽい人の声が聞こえてくる

「は〜い！ Aちゃん、ちょっと待っててくれる？」

両手を合わせてお願いしてくる、店長。

『いいよ』

「ごめんねー！」





しまった...

先程、私が足蹴りしてしまった方と2人きりだ...

私がチラッと定員さんを見ると

イケメンな横顔...

イケメンだなぁ...彼女とか居るんだろうなぁ...カップルなんだろうなぁ...



ぶん殴ってやる


「聞こえてるんすけど...」

『えっ、声に出てました？』

「うん」

ありゃ〜(反省の色無し)...この人、めっちゃイケメンなんだけどチャラいんだよな...
耳にピアスとか開けてるし。

『チャラ...』

「ん？聞こえてるっすよ」

『マジですか...』

すみません。

私は一応、謝っておいた

「別にいいっすよ」

『あの...』

「はい？」

『ピアスとか...開けてて怒られないんですか？』

コンビニに入って来てレジの人がピアスを開けてたらビックリするだろ

私はそう思いながら聞いた

「いや、店長さんが「べ、別に全然、大丈夫ですよ！ だから殴らないで」とか言ってたんで...」

『マジっすか』

「マジっす」

店長...あの人、意外とビビリなんだな

今度、ヘビのおもちゃとか投げてやろ

私がイタズラっ子のような顔をしていたのか定員さんが

「店長さんに何か仕掛けるんですか？」

って聞いてきた。仕掛けるけど...言ったら店長にバラしそうだから言わないでおこう。

『別に』

「そうっすか〜」

『「・・・」』

ヤバい...ずっと沈黙だ...

私、人に話しかけるの苦手だが...ここは勇気を出して

『「あの！！」』

被った...『あの...お前の名は?』って最近、人気の映画の真似しようとしたのに

「あの...」

『はい？』

ヤバい、ちょっと裏返っちゃった...

「さっき、俺に言いたい事があったんすよね？」

『あっ...はい。』

「さき、どうぞ」

いや...この状況で『お前の名は?』とか言えるわけねぇだろ

『いや...その...お、』

「お？」

仕方ないっ！ここは思い切って

『お前』

「帰ってきたよ」

わーグットタイミングで店長が帰って来たよー

『...』

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