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実感 ページ2

ガリッ、

「痛っ。」

思った以上に噛む力は強くて
自分の血が吸われている実感なんて
無かった

感じたのは頭がくらくらしてきたから。

「っやばい・・・」
リュウセイ「ごめんなさい!大丈夫ですか?」
「・・・いや、大丈夫じゃあらへん。」

その言葉を最後に僕の体は
リュウセイのうでの中に倒れ込んだ。









?「…やから……気を付けろって言うたやろ!」
リュウセイ「シー!起きちゃうから大きい声は
  出しちゃあかん!」
?「リュウセイかて結構でかいで。」

目が覚めたとき僕は知らない屋敷にいて
リュウセイは、誰かと言い争っていた。

?「ん?あっ、起きた!なぁ起きたで!」

うっすら目を開けた僕の頭の上から
大きい声が降ってくる

「あの、ボリューム…」
?「え、あ、ごめんごめん。」
リュウセイ「大丈夫ですか。あのごめんなさい。
  僕が吸いすぎちゃって。それで…」

「いや、エエよ。で、ここどこ?」
?「ここは僕らの屋敷。で、貧血を起こした君を
  リュウセイがつれてきたんよ。
  あっ、俺、コウジ。よろしく」

さっきリュウセイと、言い争っていた人が
コウジさんが説明してくれた。

見た目は普通の人やけど一点だけ。

「足無くないですか?」
コウジ「あー、せやねん。俺幽霊やから」
「幽霊?」

?「そ。十年前に事故でなくなったんやけど
  成仏できへんねんな。」

スーツを少し着崩し、僕の頭の上から大きい声を
降らした彼が話し出した。

?「あ、俺は、レン。趣味はベース!
  今度聞かせてやるよ。」

?「レン、話が逸れとる。
  僕はヨシノリ。仕事はレンと一緒に
  死者の管理です。まぁ、死神とでも
  思ってください」

え、なんか一気に自己紹介してる。

えーと。
幽霊のコウジさん。

死神のレンさんとヨシノリさん。
そして

吸血鬼のリュウセイ。

一日ですごい人たちに
あってしまった気がする


誰かに話しても絶対信じてもらえないような。

楽しい。

そう、思ってしまった

一人はもう寂しいから。
誰かと、一緒に居たい

「あの。」

いつの間にかギャーギャー騒いでた
皆さんに声をかける。

コウジ「どした。」

「またここに来てええですか。」

ヨシノリ「僕らはエエけど。リュウタ君が
  居らへんときな。」


リュウセイ「今日はすみませんでした。
  ゆっくり休んでください」

そうして不思議な一日が終わった

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作者名:林れおん | 作成日時:2017年9月14日 17時

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