A級ソロ隊員は人を信じない【ワールドトリガー】 (ページ7)

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4つ目の嘘ページ7

◆◇◆ 1月8日

今日は正式入隊式だ。
噂のネイバーと、新人がどんなもんか見るために来た。
ほんとは来たくなかったが、忍田さんに頼まれては断れない。

あーだりぃ。
やっぱこの視線がなぁ。

俺の方へ向けられるのは少ないが、人が多いからか視線が飛び交っている。何年経とうとこの視線には慣れない。
憧れとか期待の色が多いだけましだな。

そう思いながら、後ろの方で微笑みをキープしつつ待機していた。

ん？蔑みの色。

「あーあ、喜んじゃって。素人は単純でいいねぇ」

嵐山隊をバカにするような話を耳にする。
マスコット隊？は？

何も知らねぇくせに好き勝手言いやがって。
俺に勝ってからその言葉言ってみろよ。

イラつくなぁ、一旦落ち着こう。
気持ちとは裏腹に、笑顔を深める。

「これからオリエンテーションを開始するが、ポジションごとに分かれてもらう。」

忍田さんの話も終わり、嵐山さんがオリエンテーションの説明を始める。

「アタッカー、ガンナーを志望する者は、ここに残ってくれ。」

そう言う指示と共に人が大きく動き出す。
やっぱアタッカーは多いよなぁ。
他のトリガーを選んだ人達の移動が終わり、嵐山さんが話し始めた。

「まず最初の訓練は、対近界民戦闘訓練だ。」

あーやったなぁ、懐かしい。
えっと、噂のネイバーはどいつかな？
白い髪色をした、小さいやつがいる。

どう言うことだ？あいつから視線が出てない。
こちらを振り返ってくる。
目があったので笑顔を返しておいた。

『嵐山さん、ネイバーってあの白い髪の小さい子ですか？』

「あぁ、よく分かったな。そうだよ。」

ふーん、まあすぐ動けるようにしておこう。
手練れの雰囲気。
あの目が嫌だ。なんだか全てを見通してくるような。

それにしても今回は記録が全体的に低い。
今の1分きった奴が1位なのだろうか。
使えない。
こいつ初心者用の弱い奴なのに。

ネイバーはどうかな、
姿を探すと今から開始のようだった。

ピーッ、

開始の音がなった。

「記録れ、・・・0.6秒・・・・」

さすがはネイバーってことか。
開始音が鳴って一瞬で動き出した。初動が早い。
スピードタイプのようだ。
目で追えるぐらいの速さだな。
まあ、相手はあの初心者用バンダーだし。