自覚あります。 ページ3
「85％いや、90％かなぁ？」
「へっ？」
この人は何を言ってるの？
私のまわりには、文法ってものが存在しない人が何人かいる。
その内の一人がこの人、大野さん。
意味がわからないと大野さんをじっと見る。
「しょうくんの相葉ちゃん許容率」
真面目な顔して、間違い無いねなんて頷きながら一人納得しちゃってるよこの人。
どういう意味なのか尋ねてみると、翔ちゃんが相葉さんの頼み事にyesって頷く説得されちゃう確率だそうだ。
私からしたら翔ちゃんなんてほぼ100％説得されちゃってる気がしてるんですけど、そんなことはないと大野さん。
「確かに、何でそんなこと許しちゃったの？何て事も多いけど
基本、ちゃんと相葉ちゃんの事きちんと考えてくれてるよ
おいらが思うに、にのだって似たようなもんだぜぇ」
含んだような笑い顔で私を見る大野さん。
いつもは私がこの人をいじってるのに…。
そう思うと少し悔しい。
私はいつだって厳しく相葉さんの事見張ってますよ。誰かさんとは違うんだから！
「60％」
にやにやと私を指差す大野さん。
「指差すなやっ！60％？私が？
そんなに甘くないですよ！
せいぜい四割程度ですよっ」
大野さんはにやにやした顔のまま意外と相葉ちゃんに甘いって自覚してたんだね、なんて言いながら私の顔を覗き込む。
うるさいわと大野さんの右のほっぺをぎゅうぎゅう突っぱねる。
「へも、やっはひひのは、ななひゅっはーへんほらな(でも、やっぱりにのは、70％だな)」
ほっぺをぎゅうぎゅうされたまま、楽しそうにふふふと笑いながらやっぱり指差してくる。
言われてみれば、私も相葉さんにあの手この手で押しきられてしまっている自覚がなくもない。考えていたら段々自分にも腹が立ってきて、ついつい大野さんの頭をはたいてしまう。
何をすると頭を撫でながら、大野さんはこう続けた。
「で、じゅんくんは50％ってとこか」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 127人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：43 | 作成日時：2018年11月17日 10時
