マシューくんは気付かない (ページ3)

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クラス分けページ3

「すごくね！？！？これで俺ら10年連続同じクラス！！！」

「小学校はずっと一クラスだったでしょ……てかもう急いで！」

ギャーギャーと二人で教室にもつれ込むとちょうど朝のHRを告げるチャイムが鳴った。

ギリギリセーフ……いや他のみんな席に着いてるしアウトか。めちゃくちゃ見られてるし。なんか後ろに先生の気配感じるし。

「席は名前の順ですので早く席に着いてくださいね。あともう少し余裕を持って登校するように」

「「すみません！」」

もうギュビンのせいで入学式の前にすでに注意されたんだけど！

クラスメイトの視線を感じつつ、急いで席に着く。
ただでさえギュビンは目立つのに、初っ端からこんな注目の浴び方をしてしまうなんてこの先が思いやられる……。

「ねぇめちゃくちゃ早く着いてたのになんで注意されてるの！」

フハ、と隣の席で吹きだす声がした。

もしかして、と隣に目をやるとそこには朝見たそのままのキラキラの笑顔があった。いや笑顔、というか多分ツボに入っている。肩がめちゃくちゃ震えている。

喜びを噛み締める間もなく入学式に向けて整列させられたせいで入学式の間ずっと心ここに在らずだった。歓声が上がった首席の挨拶も正直歓声がやたらと大きかったことしか覚えていない。

そんなことより、どんなことより私は彼の笑顔を近くで見れる権利が自分に舞い降りたこの運命に心躍らせていた。