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チャンス ページ12

ヨンジンと話してみようと決意したはいいものの……

「いや〜女子あるあるだよ」

「そ、そういうもん……??」


意を決してヨンジンをロックオンしてみると今まで気づかなかったけれどヨンジンの周りには連日私を取り囲んでいたギュビンファンクラブ?の人たち。ヨンジンはクールな感じだけど何も知らないで見ればすごく仲良さそうなその雰囲気に気圧されて結局始業のベルが無常にも鳴った。






「Aちゃん、今日はガールズトークに行かないの?」

「マシューくん……」

なかなか始まらないホームルームを待っている間にマシューくんにこそっと話しかけられる。
思えば最近ずっとあらゆる休憩時間ギュビンファンに拘束されてマシューくんと全然話せてなかった。今日はと言えばヨンジンのバスケ部での一件がちょっと広まったからか私は解放されて、だけどヨンジンと話したくて結局マシューくんを放置してしまっていた。

(いやいや私めちゃくちゃもったいないことしてない?)

せっかく隣の席という最高のポジションなのにもう数日無駄にしちゃったよ。マシューくんがそれを気にしてくれてそうなのがせめてもの救い……いやでもマシューくんの笑顔が曇ってるのはめちゃくちゃ胸が痛い……うぅ……


「もう多分私は放課後自由だよ!今日演劇部の抽選発表だけど……」

「わ〜それは僕も結果が気になる!Aちゃんが良ければ結果は一番に僕に知らせてほしい」

3日!3日もほっとかれたからね!と花が綻ぶようにマシューくんは笑う。もちろんだよ……と言いながら拗ねたようなマシューくんの可愛さを心の中で噛み締めた。



ガラガラッと扉が鳴って担任が小走りで入ってくる。
「ごめんごめん遅くなって。HRが長くなると部活の人たちに悪いからささっと説明するね」

そう言って担任は黒板に『林間学校』と書いた。

「林間学校……!!」

少し期待が胸に湧いてマシューくんの方をチラッと見た。同じ班になれたらいいな……なんて。
マシューくんは目をキラキラさせて黒板をしばらく眺めたあと私の視線に気づいて「楽しみだね!」と笑う。


急いだように手早くプリントを配り説明をする担任の話を聞いていると、「班決めは時間がかかるので今はやめとこう。2日くらいの間で各々で決めて後ろの黒板にでも書いといてくれ」という言葉が耳に飛び込んできた。

クラスの空気も湧き立つ中ソユンと絶対に一緒になろうね……と熱いアイコンタクトを交わすとふとヨンジンが頭に浮かんだ。
チャンス……なんて思ってヨンジンを見るとこれからヨンジンの取り合いが起こることが容易に想像できる、そんな光景が目に入った。

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ちさちさ(プロフ) - 3日放置されたこと根に持っちゃうメテュかわいすぎる笑笑 (9月20日 9時) (レス) @page13 id: 04b61e0faa (このIDを非表示/違反報告)
素麺アリス(プロフ) - gggさん» 本当だありがとうございます……!! (6月16日 15時) (レス) id: 279c8dc0ec (このIDを非表示/違反報告)
ggg - オリジナルフラグついてますよ…! (6月16日 11時) (レス) id: 5d35a1d14f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:素麺アリス | 作成日時:2023年6月15日 2時

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