きみ ページ3
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『 ……すばるくんいない 』
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いつもならサークルが終わっているはずなのに外で待っていても来ないから、探しに行く。
きっとすばるくんのことだから、歌に集中しすぎちゃってるんだろうなあ。
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『 …あ、 』
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廊下の奥から聞こえる、大好きな人の声。
奥の部屋に近づけば近づくほど大きくなっていくその声と音は、聴いてるあたしでさえもビリビリと熱くなる。
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『 しつれいしまーす、 』
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遠慮気味にドアを開けると、丁度歌い終わったすばるくんと目が合った。
横山さんと村上さんも汗をかいていて、あぁもうそんな時間かと、ようやく気づいたみたいだ。
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『 横山さんの音も、村上さんの音も、 』
『 すばるくんの声も、ぜんぶすき！ 』
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そう言うと、すばるくんは嬉しそうにあたしの頭を撫でた。
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渋谷「 ほな横と雛、また明日 」
『 え、ここでバイバイするの？ 』
渋谷「 デート、するんやろ 」
『 ！っうん！いく！ 』
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嬉しそうにするあたしを見て、すばるくんは笑いながらまたあたしの頭を撫でた。
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作者名：みるく | 作成日時：2021年3月27日 1時
