お待たせし過ぎたのかも知れません。 ページ4
そのまま試合は進んでいく。
今んとこAが優先だが、相手は男だ。
つーか、あんなにAがケンカ出来るとは思っていなかった。
人並みに運動神経は良かったから、避けるくらいは出来ると思ってたが……背負い投げとか、やってたけどあんな精度じゃなかったし。
(あ、)
｢とりゃっ！！｣
｢！？なんだっ、！｣
Aはピンポン玉位の俺が教えたコショウ玉を男目掛けて投げつけた。
ひー、ちゃんと使ってんじゃねーか。そーそー、変態にはコショウ玉じゃ。
｢もー二度と私の前に現れんなよ！！ッおらァァァ！！｣
見事にAの回し蹴りがクリーンヒットする。
…おいおい、そんなのやれんのかよ…。
｢くっ、頭に響く……っ、なんて、野蛮なんだ……！｣
フラリと立ち上がった男の言葉に俺もカチンときた。
マー、確かに野蛮ではあるがナ。
これはちゃんとしたケンカなんだろうし、強くていいだろーが。
……女のコはおしとやかでかわゆいコの方が守りたくはなるけどな。
テメーが、好きになった女はそーゆーヤツだったんだから、ちゃんと認めてやらねぇと。
｢今、兄ちゃん達のこと貶しただろ。｣
｢僕は真実を言ったまでだ！！あんな、ケンカすることしか考えてない低脳なやつらと一緒にいるから！！君は！！｣
｢うるさい。｣
道場内がしん、と静かになる。
生唾を呑み込む。
｢兄ちゃん達は、意味もなくケンカなんてしない。誰かを守るために、自分のプライドのためにしてんの。
それに比べてアンタは人のこと弱い者呼ばわりして、自分の存在意義示したいだけじゃない！メーワク極まりないっつーの！！｣
｢よく言ったAちゃん……！｣
｢Aさん…！！｣
伊藤と今井の感動する声がもれる。
誰かを守るために、か。
｢じゃあ今からぶっ飛ばすぞ、くらえーーっ！！！｣
｢ぐはっ！！？｣
Aの最後の一撃。今度こそノックダウンってワケだ。
そしてAはだらりと寝転ぶ男に近づいていく。
｢兄ちゃん達はね、ちょーちょーちょーカッコイイんだからね！！アンタなんか足元に及ばないし！それに言ってたね、私に見合う男は僕だーって。
私、私より弱い男嫌いなの。出直してきて！！｣
伊藤の言葉借りるけど、よく言った！！
思わず飛び出して行きそうになり、ガタッと戸が少し開く。
｢あ、｣
｢あ？｣
Aと目が合う。
｢あ、あ、アアッッーーーーーー！！｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 374人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆんぼ(プロフ) - めちゃ面白いしきゅんきゅんするとこもあって好きです！応援してます！ (2020年10月26日 23時) (
レス) id: 8b39e585a8 (このIDを非表示/違反報告)
奏汰くん(プロフ) - めっちゃ好きです！応援しています！！ (2020年8月10日 21時) (レス) id: 6183c7bdcd (このIDを非表示/違反報告)
きょーりん(プロフ) - マリイさん» 中野いいですよね！検討します！リクエスト？ありがとうございます〜！ (2020年8月4日 12時) (レス) id: abd015fc67 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 夢主と中野誠(アニメの方にしか居ない人だけど)が付き合ってる設定の小説も書いて欲しいです (2020年8月1日 23時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きょーりん | 作成日時：2020年8月1日 22時
