#目金、立つ！ ページ49
後半、秋葉名戸の動きが変わった。
どうやら体力を温存していたらしい。
でもやっと普通にボールが動き始めた。
私はボールをカットするため走っていく。
｢俺はヒーロー！誰にも止めることは出来ん！！変身！《フェイクボール》！｣
そう言ってすれ違う。
必殺技……なのかな。まあでもボール奪えたし…………って！！
｢何これ！！？｣
いつの間にかボールはスイカにまさに変身していた。
どういうこと！？
そしてゴール前に持ち込まれてしまった。
｢はあああ！《ド根性バット》！！｣
ピピーッ！！
一点を取られてしまった。何もかもが予想外。不意をつかれて円堂くんは必殺技を出す暇もなかった。
雷門ボールから再開する。
染岡くんが一人で切り込んでいく。
対する秋葉名戸は全員で守るようだ。染岡くんは何人も一人でかわした。
｢いくぞ！《五里霧中》！！｣
秋葉名戸のディフェンス技。砂埃のせいで前が見えない。
それでも負けじと染岡くんはドラゴンクラッシュを放った。
みんなが注目するなか砂埃が晴れる。
なんと真ん中に打ったはずのシュートはゴールを外れていた。
それからもなんどもシュートを打つけどことごとく入らない。
｢どうして…。｣
｢このまま逃げ切るぞ！｣
染岡くんはボールを奪ってまたシュート体制に入る。すると目金くんが染岡くんを止めた。
そこを狙われてボールはフィールドの外へ。
｢見破ってしまいましたよ、シュートが決まらなかった理由が！｣
｢なっ！｣
｢ゴールをずらしてる！｣
そんな反則のようなことが起こっていたなんて。
そんなのゴールに入るわけがない。
｢どうしてこんな卑怯な真似を、｣
｢僕達はどうしても勝たなくてはならないんでね。｣
｢だからってこんなの！｣
｢勝てばいいのだよ、勝てば！｣
秋葉名戸の勝ちへの執着心。少し恐ろしい。
目金くんは立ち上がりスローインを求めた。
その目金くんの熱意が伝わったのか半田くんは目金くんにボールを渡す。
そのままドリブルで上がっていく。
同じような趣味を持つ人だからこそ深く刺さる言葉があるんだ。
ついにゴール前。
目金くんはドラゴンクラッシュを顔面に受けてずらされたゴールにボールを入れた。
｢これぞ《メガネクラッシュ》……。｣
それだけ言うとメガネをバキバキに割った目金くんは倒れた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雫(ｼｽﾞｸ) - とても面白いですね！ 作者さんのペースで更新を頑張ってください。 オリオンの刻印が好きで２つの作品を書いてます。 (自分の事までコメントしてしまい、すみません。) 無印では、特に帝国学園やエイリア学園が大好きですよ! (2019年6月2日 14時) (
レス) id: effc3bbfee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きょーりん | 作成日時：2019年5月30日 23時
