#恐怖のサッカーサイボーグ！ ページ42
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｢お疲れ様、みんな！｣
｢おう！ありがとうな！｣
下鶴との衝突で痛めた足に負担がかからないように染岡の肩を借りながらベンチに戻る。
木野や音無がドリンクやタオルを渡してくれている中、Aはぼうっと立ち尽くしていた。
Aはきっとこの試合に出ていても最大限の力は発揮できなかったはずだ。
無理をしたんだろう、目にはうっすらとクマが出来ていた。
イナビカリ修練場という自分からやめるという選択肢を与えない方法を見つけたことでアイツは自分を追い込む手段を手にしてしまった。
元々自分より他人を優先するやつだったし、今回もみんなの迷惑にならないように、と他人より練習した結果だろう。
自分の気持ちに素直になったがために、より追い込むようになってしまったのだろうか。
それなら俺にも責任がある。
それでも俺はAをサッカー部に誘ったことを後悔していない。
きっとここはAにとって大切な場所になるはずだから。
帰る途中、Aに声をかけられた。
｢修也くん、私、みんなのためって勝手に練習して、結果みんなの迷惑になっちゃった。｣
｢……誰も迷惑だなんて思ってないさ。｣
｢…………そうかなぁ……。｣
弱々しくなる語尾に、本当にAは後悔しているんだと感じた。
そんなことで迷惑だと言う奴らじゃないんだがな。
Aも分かってはいるはずだ。
｢…これから病院行くんでしょ？大丈夫？｣
｢ああ大丈夫だ。ありがとう。｣
｢お礼言われることしてないよ｣と笑ったA。
そんなことはない。
俺はいつだってまわりの人に助けられてばかりだ。
｢しっかり、休めよ。｣
｢！……うん、ありがとう。｣
｢フットボールフロンティア中だ。練習のし過ぎで倒れたりなんかするなよ。｣
｢やっぱり知ってたんだ。｣
｢…フッ……さあな。｣
少し笑顔が戻ってきたA。
お前にはお前のペースがあるんだ。無理に追いつこうとしなくていい。
焦らなくても仲間はいつだって待っていてくれるし、手を差し伸べてくれる。
もっと、周りを頼れよ、A。
ーーー
ーー
ー
次の日、俺は診察の結果を円堂達に伝えに部室に向かった。
｢えぇぇー！？ドクターストップゥウ！？｣
｢すまない…。準決勝には出られない。｣
松葉杖という格好になってしまった。
そう伝えると円堂は顔を真っ青にした。
｢そんなああぁぁ……｣
円堂の声が部室に木霊したのは言うまでもない。
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雫(ｼｽﾞｸ) - とても面白いですね！ 作者さんのペースで更新を頑張ってください。 オリオンの刻印が好きで２つの作品を書いてます。 (自分の事までコメントしてしまい、すみません。) 無印では、特に帝国学園やエイリア学園が大好きですよ! (2019年6月2日 14時) (
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作者名：きょーりん | 作成日時：2019年5月30日 23時
