*女の子 ページ38
「俺らが少し来るの遅かったらどーなってたか!」
「す、すみません。泣き疲れて、そのまま、はは、情けないですね。」
ぷりぷり怒る三橋に申し訳なさそうに笑うA。
話によると片桐も違う病室ではあるが入院しているらしい。
刺されたものの命に別状はなくすぐに治るそうだ。
「あの、何で私の居場所わかったんですか?」
「あ、それ聞いちゃう?聞いちゃう??別にいいけどっ!」
ーーー
ーー
ー
三橋は伊藤と別れたあとある女の子に話しかけられていた。
見たことの無い制服に身を包んだ彼女は、焦ったように話しかけた。
「あの、軟高の金髪さんって貴方だけですか!?」
「そうですが、……ふ、……何か?」
「じゃあ貴方が三橋さんですか!?あの、あのっ、」
「……?」
「敷嶌A知ってますか!」
「…ええ、知ってますとも。」
「その子いま、無事ですか!?誰かに怪我させられてたり、攫われてたりとか、されてませんか!?」
「……!」
「やっぱり、何かあったんですか!?それ、きっと私の元の彼氏です、……!」
「……なんでそう思ったの?」
彼女は震えながら大きな瞳に涙をためてつまる声を何とかだして言った。
「私、見たんです。彼が町外れにある工事現場にあったプレハブ小屋に入っていくのを!彼がいないときこっそりその中をみたら、敷嶌Aさんの写真があって、……ぅ、……!」
「助けてあげてください!!お願いします!」
そう言ってついにボロボロと涙を零す彼女。
三橋は眉間に皺を寄せ黙っていた。
少しして分かりました、と言って彼女に背を向けた。
(なるほどな。さて、俺はっと。)
三橋は走り出す。
彼がいるところの大凡の見当はついていた。
多くはないその場所に三橋は向かった。
・
「おー、いたいた。」
「……三橋。」
そこには息を切らした片桐がいた。三橋は先程の話を全て片桐に話す。
片桐は短く礼をいってまた走りだした。
「…ひゃー、恋のキューピットってのも大変だねぇ。」
パタパタと顔をわざとらしく仰ぐと三橋はスキップしながら伊藤を探しにいった。
ーーー
ーー
ー
そして、頃合を見計らって全員で助けに行ったわけらしい。
斎藤も転がっていて現在入院しているらしい。
「そ、うだったんですね、…。」
(女の子…きっと清水未来のことだ。私を恨んでなかったのか。……いやきっと恨んでいたんだろうな。)
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もちまる - 面白いです!更新楽しみにしてます(*´`*) (2018年11月4日 23時) (レス) id: baed5daad7 (このIDを非表示/違反報告)
オキ(プロフ) - 主人公の京子ちゃん溺愛っぷりいいですねw更新頑張ってください! (2018年11月4日 22時) (レス) id: 0da5fa57f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きょーりん | 作成日時:2018年11月4日 19時