検索窓
今日:12 hit、昨日:20 hit、合計:180,916 hit

*昔 ページ22

ポツンと公園に残されたAは忌々しい記憶を辿りながらこの辺りを徘徊することにした。


ここの公園は中学校にとても近くすぐ目に入る所に中学校がある。
嫌でも視線に入ってくるのだ。




断ち切ったはずなのに。

終わったはずなのに。

ここに来ただけで全てが腹の底から這い上がってくる。






それは全て恐怖だ。



「っ、……。」

そっ、と自身を抱くように腕を回したA。少し震えていた。



「……忘れるわけ、……ないよ、…。」


ーーー
ーー




彼女、敷嶌Aの容姿は少し他と違った。

瞳が紅いのだ。



幼稚園までは特に気にすることも無く、気にされることもなかった。




しかし小学校にあがると、すぐにその瞳を否定された。


「気持ち悪い。」


言葉足らずのその暴言に幼いAは傷ついた。


いじめにもあった。
暴力を振るわれ身体中に痣があり、消えることは無かった。



六年生になりやっとこの地獄から開放される、そう思った。






しかし現状は変わらなかった。

中学生から発せられる言葉も小学生と同じだった。



うんざりだった。
ただ殴られて、蹴られるのは。


何故、彼らは私を殴ることを許されているの。
何故、彼らは私を蹴ることを許されているの。




それなら私だって殴っていいじゃない。蹴ってもいいじゃない。

それが彼らが持つ権利だと言うのなら私にだってあるじゃない。




同じ、人間なのに。



















それからAは喧嘩に明け暮れるようになった。

最初はストレスを発散するためだった。
それがヒートアップしていき、いつの間にか強くなっていた。





誰も仲間もいない、紅い目をした孤高の獅子。





(これが、上に立つ者の気持ち、……なんて、なんて虚しいのだろう。)





Aは一人だった。

*好きだった人→←*ベンチ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (87 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
281人がお気に入り
設定タグ:今日から俺は!! , 早川京子 , きょーりん   
作品ジャンル:ギャグ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

もちまる - 面白いです!更新楽しみにしてます(*´`*) (2018年11月4日 23時) (レス) id: baed5daad7 (このIDを非表示/違反報告)
オキ(プロフ) - 主人公の京子ちゃん溺愛っぷりいいですねw更新頑張ってください! (2018年11月4日 22時) (レス) id: 0da5fa57f0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:きょーりん | 作成日時:2018年11月4日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。