私もプリンシパル (ページ10)

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冬休みに入って､私は晴歌達から遊びのお誘いが何度か来たけど

でも糸真ちゃんを虐めたのが晴歌達だと気付いた今はなんだか気まずくて何度か断ってしまった｡

ほんとはもう関わりたくなかった｡信用していた晴歌や怜英も梨里も糸真ちゃんを虐めたなんて信じられない｡

だからといってその気持ちをストレートに態度に出すのもどうかと思い､数回は一緒に遊んでみた｡

でもやっぱりどうも作り笑顔になってしまいそうになって､楽しかったより疲れたと感じてばっかりだった｡

こんな時はなんだか弦くんに会いたいなっておもって弦くんのお家に遊びに行ってみた｡

弦「…おぉ､Aか｡おまえが1人で来るなんて珍しいな」

『和央も居た方が良かった？笑』

弦「いや､別に｡おまえだけでも嫌じゃない」

"弦くんに会いたくて来た"だなんてとてもじゃないけど言えるわけなくて｡

和央の話題を出してなんとか誤魔化す｡

そういえば､ちっちゃい時は1人で弦くんの家に遊びに来ることなんてよくあったのに､

いつからか1人では来なくなって､いつも和央と一緒に来ていた｡

そう考えると2人きりは久しぶりすぎてなんだか恥ずかしい気もする｡

弦「…そういや俺､この間糸真と初詣行ったんだけどさ､あいつなかなか面白いやつだよな」

『え？糸真ちゃんとだけ？和央は居なかったの…？』

弦「あぁ｡和央のやつ､また風邪引いたから｡今年はあいつで我慢してやった」

『…そう』

幼馴染の私でさえ､まだ弦くんと初詣は行ったことない｡

私は今年は行かなかったけど､ここ数年は友達と行っているから｡

まぁでも…弦くんの事だから和央から晴歌達の事を聞いて､糸真ちゃんを慰めるためだったんだろうな｡

『楽しかったなら良かったじゃん｡来年も一緒に行けば？笑』

あぁ､また思ってもいないことを言っちゃう｡

弦「来年は和央と行く｡あいつとは行かない｡あっ､来年はおまえも行くか？」

『…え？私…？糸真ちゃんじゃなくて？』

弦「…何で糸真が出てくんだよ｡俺はおまえと昔から一緒の割にはあんまり一緒に初詣行ってないなーって思ったから言ってみただけだ。」

『そっか笑じゃあ予定が空いていたら一緒に行きたいな』

弦くん､私にも気を遣ってくれたのかな？

それでも嬉しいや…もう来年が楽しみになってきた笑