届かない、好きです。＿＿Yuto.N

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授業が終わってすぐに、雄登くんの席の前に立つ。




｢さっきは、ありがとう｣




『あー、いいよ。先解けてたからね。
ていうか、アホなんだからちゃんと授業くらい聞け』




｢聞いてたし…｣





口を尖らせてブツブツ言うとまた鼻で笑う雄登くん。




『でもそんなんで期末テスト大丈夫なわけ？もう二週間前だけど。』





………え。期末、テスト。



…やばい、完全に忘れてた。
もちろん勉強なんて出来ないし、ノー勉で挑むなんて事したら成績が…。





『あ〜、絶対忘れてたでしょ？(笑)』



｢うん、忘れてた。やばい。｣



｢どうしよ！私の成績で2週間で全部の量勉強なんて無理すぎ…｣





雄登くんの言う通り、授業くらい真面目に聞けばよかった…。
毎回テスト前に思ってるけど。


初めの期末テストなんて点数悪かったらやばいやつだよね…。





｢本気で勉強します。｣



『え〜、1人できんの？(笑)』



｢だって！私の友達みんな頭良くないんだもん！！聞けない！｣





私が言えた事じゃないけど、まあ友達はみんな揃って並の成績。




｢帰りに参考書でも買うよ…。教えてくれる友達の代わりに参考書に託す｣




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私がそう言って意気込むと雄登くんがなぜかちょっと意地悪に微笑みながら言った。





『…ね、教えられる人1人、いるじゃん』






｢…へ？｣





『俺とか、さ。』






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