白の九尾狐【文スト】

目覚めとお仕置 ページ4

『ん、、』



目が覚めれば知らない天井があった。

何処、此処は...

起き上がろうとした時、私は躰が重たい事に気が付いた。

よく見れば私の腰には細長い腕が巻かれていた。



『...腕！？』



頭が覚醒すると同時に、隣から声が聞こえた。





「ん、おはようA。」





九尾の狐は甘い声でそう囁いた。

ﾋｭｯ、

出会った時と同じで乾いた音が鳴った。





「うふふ、幸せだねぇ。」





そう云い、彼は私に更に近付いた。


『ぃ、ゃ、こな、ぃで、、、』


聴こえるかどうかも解らない、小さな声。

然し今の私には之が精一杯だった、





「...どうして私を拒む」





先程の甘い声とは違い、冷たい声。


恐怖が更に増す、


その瞬間、首に鋭い痛みが走った。



『ｲｯｯ！』


私の首から一筋の血が垂れていた。

よく見れば私の首に彼の牙が刺さっていた。



「私を拒むだなんて、悪い子だねぇ。」









「お仕置だ。」









その言葉と共に痛みが増す、


『痛い！辞めて！』


私の悲鳴が五分程鳴り響いた。

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