白の九尾狐【文スト】

尾崎紅葉 ページ29

？「其れで如何云う事じゃ、太宰。」

「まぁまぁ、落ち着きなよ、姐さん。」


めっちゃ綺麗な人だけどこの人何の妖怪だろ...？


？「中也から聴いたぞ、御主人間を溺愛している様じゃの。」


中也から聞いた？
それじゃあ中也は...！


『中也生きてたンですね！？』


？「おや？太宰から聞いとらんのか？」
「やだなぁ姐さん、私が教える訳ないでしょう？」




...良かった！
あの後其の儘野垂れ死ンでないか心配だったけど、本当に良かった...！





「...其れはそうと、A、中也の事何て如何でも良いだろう？」


その台詞に躰が竦んでいくのを感じた。

...又、私を試す様な視線。
きっと圧を掛ければ私が逆らえないのを判って、こんな下らない質問をするんだ。
承認欲求の為なら手段を選ばない、
















嗚呼、これだから狐は嫌いだ。





？「これ、太宰脅かすでない、可哀想では無いか。」





「...仕方ないなぁ。」

尾「私(わっち)は尾崎紅葉。
御主、名前は何と云う？」




『...Aです。』

尾「ふむ、A宜しく頼むぞ。」

『宜しくお願いします。』




何でだろう？
この人全然恐くない。
本当に妖怪なのかな？



尾「其れで、怪我をしたのは何処じゃ。」
「脚だ、脚が折れてる。」


『...足を折ったの間違いだろ。』



空気が凍った、そんな気配がした。



「...A？」
『...』
「...治療せずに帰るかい？」











尾「くくくくく、笑。」
尾「くくくく、くく...
太宰相手に怯まぬとは、気に入ったぞ。A。」



















『...え？』




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受験受かりました！

絡新婦→←綺麗な妖怪

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