酒呑童子 ページ15
｢着いたぞ。｣
着いたって何処に！？
私もしかして喰われる！？
｢取って喰おう、なんてしてねぇから目を開けろ。｣
何で考えてる事判るの！？
怖すぎでしょ！
でも今は従った方が得と見て私は何が何だが判らない儘、目を開けた。
｢それで何でこんな処に居るんだよ？｣
『...変な狐に誘拐された、』
すると彼は少し考えて再び口を開いた。
｢...名前は？｣
『A...』
｢此処から出たいか？｣
『はい、』
｢なら、俺が助けてやるよ。｣
助ける？
『どうして私を助けるの...？』
｢...手前、太宰の所から逃げて来たんだろ？｣
『うん。』
｢俺は彼奴が気に入らねぇ。何時も俺を揶揄っては愉快そうにしてる。何か仕返しをしてやりてぇところだが、彼奴は無駄に頭が切れるから中々上手くいかねぇ。｣
見てはいないが、彼が苦労しているのは解った。
お疲れ様です。
｢そんな時、手前が現れた。見た所太宰に気に入られてるんじゃねぇのか？｣
大変気持ち悪いがその通り、私は彼奴に気に入られてる。
無言とは肯定、其れを理解した彼は話を続けた。
｢なら手前を逃がす事によって彼奴に嫌がらせが出来るって訳だ、だから御前を助ける。｣
...不思議な妖怪だ、
彼奴に嫌がらせをする為だけに私を逃がすなんて。
『貴女の名前は？』
私がそう問い掛けると彼は一瞬きょとんとした顔をした。
然しその顔も直ぐに綻ばせ一言告げた。
｢中原中也。｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 93人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
MIMI - 初コメ失礼します！m(*_ _)m私好みドストライクの小説です！体調に気を付けて頑張ってください！ (4月30日 20時) (
レス) @page34 id: 75400bec62 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - akaringoさん» ありがとうございます！褒め言葉嬉しいです！やる気が出ます！ (3月20日 7時) (レス) id: 1e50b54ffb (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 一般人さん» ありがとうございます！ (3月20日 7時) (レス) id: 1e50b54ffb (このIDを非表示/違反報告)
akaringo(プロフ) - 受験お疲れ様です！！夢主ちゃんの毒舌っぷりが最高です！！無理ない程度に更新頑張ってください！！╰(*´︶`*)╯♡ (3月20日 0時) (レス) id: 668d480e22 (このIDを非表示/違反報告)
一般人 - (名前)さん» もっと百鬼夜行の小説増えてほしいですね！受験合格おめでとうございます！！ (3月19日 19時) (レス) @page29 id: 329d2d600a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：猫丸 | 作成日時：2023年11月12日 19時
