32、地下室 ページ34
「ただ、一つだけ思い出した...
地下室だ。俺ん家の地下室！そこに行けば全て分かるって親父が言ってたんだ...」
エレンは半分 自分に話しかけるように言った。
「クソッ！！だとしたら何で隠した...？
その情報は...何千人もの調査兵団が命を落としてでも求め続けた人類の希望ってやつじゃないのか...？それを俺ん家の地下室に大事に仕舞ってたってのか！？何考えてんだ...！
そもそも俺たちを五年も放っておいて、どこで何やってんだよ...」
怒りを顕にしているようでどこか寂しげな彼にかける言葉が見つからなかった。
「エレン！今は他にすべきことがある。」
「...あぁ。
俺は...ここを離れる。」
ミカサとアルミンと私の間にぴりっとした空気が走る。
「どこに？どうやって？」
「取り敢えず どこでもいい。そこから壁を越えて地下室を目指す。もう一度 巨人になってからな...」
エレンは荒い息遣いになりながら話した。
自分の腕をどうやって動かしているのか説明出来ないのと同じように、どうやって自分が巨人化しているかが分からないらしい。でも、出来るという自信はあると言う。
「今度はもっと強力なやつを...さっき巨人共を蹴散らしたような15m級になってやる！！」
「エレン！鼻血が...」
「顔色も酷い。呼吸も荒い...明らかに体に異常を
『危険だよ。やめた方がいい。私たちを砲撃から守ったこの巨人が肉と骨だけの未完成なのは、エレンの状態が万全じゃないからなんじゃないの？』
今のエレンが巨人化したところで、きっと失敗すると第六感が叫んでいる。
それに、巨人化出来たとしても一人で行かせる訳にはいかない。
「今は体調不良なんかどうでもいい...とにかく、俺に考えが二つある。
俺を庇ったりしなければ、お前らは命までは奪われない。もう既に迷惑かけちまったが、俺はここからは単独で動こうと思う。」
「そんな...」
『無茶だよ...』
「エレン...私も行く。」
「駄目だ。置いていく。」
肉と骨も蒸発し始めてもう時間もないってのに、またこれだ。
ミカサは言っても聞かないし、エレンは私たちの迷惑を勝手に決める。
『ミカサは一旦落ち着いて。エレン、考えはもう一つあるんでしょ？』
「...ああ。これは俺程度が思い付いた最終手段を判断材料として話したまでだ。あとはアルミンの判断に任せる。」
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ま い ま い(プロフ) - あたりんさん» 返信遅くなって申し訳ない…めちゃくちゃ嬉しいです！！！ジャン推しの星になれるように頑張ります！！！ (2023年4月11日 16時) (
レス) id: 140028ed61 (このIDを非表示/違反報告)
あたりん(プロフ) - ジャン好きなので嬉しいです！！更新楽しみにしてます！ (2023年4月2日 12時) (レス) @page20 id: c0f0373936 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まいまい | 作成日時：2023年3月19日 19時
