いつか、誰かの一番星【usss】 (ページ3)

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春の麗らかな陽気が、学校全体を照らしている。
クラス発表の紙がはられた壁の前は生徒でごった返しになっており、あちらこちらで喜ぶ声、悲しむ声が聞こえてきていた。

朝から皆元気だなぁ。なんて呑気に考えながら、自分の名前を探すべく人をかき分け紙の前までやってきた。気を抜くともみくちゃにされそうだ。気をつけないと。

目を凝らしてみていくと、案外すぐに見つかる名前。周りには聞き覚えのある名前もあって少しだけ安心した。
新学期早々孤立する、なんて悲しすぎることは避けられそうだ。

クラスも確認し終え、私は早急にその場から遠ざかるべく足を動かす。
人が多いところは好きじゃない。騒いだり、大声でわめきたてるのも苦手だ。正直、あの張り出し制度も何とかして欲しいと切実に思っている。
この世の中、電子媒体でいくらでも出来るだろうに。

ひとり心の中で悪態をつきながら、学校の階段を一段一段上っていく。二年の教室は三階だ。四階だった去年に比べ、圧倒的に移動が楽だ。運動不足の私にとってはありがたすぎる。

三階まで上り終え、教室まで足を進める。
既にキャッキャと楽しそうに喋る女の子達の声が廊下にはこだましていた。

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